田頭実

田頭実（たどう みのる）について

田頭実は、1967年3月29日生まれで、福岡県北九州市出身の著名な競艇選手です。登録番号3257、身長158cm、血液型はO型です。58期生であり、同期には平石和男、三角哲男、佐野隆仁、西田靖、池上裕次らがいます。田頭は、地元の競艇場、若松に深い愛着を持っており、その活動を通じて「ミスター若松」という愛称で知られています。

来歴

1986年に58期生として競艇界にデビュー。同年から彼は自己を磨き続け、1997年には若松競艇場の施設改善記念特別競走（現在のダイヤモンドカップ）でGI初優勝を果たしました。1999年、若松で行われたオーシャンカップでは、長岡茂一との白熱した戦いを制し、念願のSG初優勝を達成しました。その後、2004年には福岡競艇場での全日本選手権競走で植木通彦との接戦を制し、2度目のSGタイトルを手に入れます。

2005年のダイヤモンドカップでは、フライングを3本持った状態でありながらも、変わらぬ意志でスタートを決めて優勝。これは競艇史上初めての快挙となりました。

選手の特徴

田頭選手のレーススタイルは、非常に積極的で、コース取りやスタートにおいて大胆なアプローチを取ります。彼自身が語るように「スタートは自分のモチベーション、そしてファンとのつながり」として捉えており、スタート一撃で結果を出すことが彼の戦略の中心です。しかしながら、彼は何度もフライングを切ることで、B2級に降格することも経験しています。2019年には大村競艇場で2度連続してフライングを切り、更に戸田競艇場でも同様のことがあり、特にスタートに関する問題が目立つ選手でもあります。

エピソード

田頭選手は高校2年生の時に父親を亡くし、その影響で高校卒業後は調理師を目指していましたが、友人の誘いで競艇選手養成所を受験しました。友人は不合格となったものの、田頭選手は合格。最初は競艇選手になる意志がなかったものの、最終的にレストランの内定を辞退し、競艇選手としての道を選びました。

地元への愛情は深く、特に彼が優勝を飾る際には体重を50kgまで絞ることも珍しくはありませんでした。1999年のオーシャンカップでは、宿舎でスルメのみを食べ、優勝後には「ラーメンが食べたい」と語るほど、厳しい減量に取り組みました。その結果、体調を崩すこともありましたが、強い意志で競技に挑み続けました。さらに、レースでフライングを切った際には、家庭内での不安があるようで、「家に帰った時に、嫁が怒っていないか心配」というユーモア交じりのコメントも残しています。

主な成績

田頭実選手は、SG・GI競走の両方で数多くのタイトルを獲得しています。特にSGタイトルとしては、1999年のオーシャンカップ、2004年の全日本選手権、GIタイトルも1997年の施設改善記念をはじめに数度にわたり手にしています。競艇界の中でも多彩なエピソードと確かな実績を持つ選手として、その名を刻んでいます。

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