道南いさりび鉄道線

道南いさりび鉄道線の概要

道南いさりび鉄道線は、北海道の函館市にある五稜郭駅から上磯郡木古内町の木古内駅までを結ぶ鉄道路線です。この路線は、元々JR北海道の江差線であり、2016年に北海道新幹線の開業に伴い、並行在来線として経営が分離され、第三セクター鉄道に転換されました。

歴史と背景

道南いさりび鉄道線は1913年に開業した上磯軽便線から始まり、1936年には江差駅までの延長により江差線となりました。江差線時代には特急列車なども運行され、青函連絡路線として重要な役割を果たしていました。しかし、JR北海道による経営が続く中、北海道新幹線の開業により並行在来線として経営移管が行われ、道南いさりび鉄道へと移行しました。これにより、地域輸送がより地域密着型の運営へと変わりました。

路線データ

道南いさりび鉄道線は、五稜郭駅から木古内駅までの37.8 kmの距離を持ち、すべて単線で電化されています（交流20,000V、50Hz）。この路線には、定期旅客駅が12駅、貨物駅が1駅あり、信号場も1か所存在します。貨物輸送はJR貨物が担当し、青函トンネルを経由して本州との接続も行っています。

運行形態

この路線では、全線に渡って普通列車が運行されており、木古内駅が終点となっています。五稜郭駅から函館駅間はJR北海道の函館本線に直通運転し、すべての列車がワンマン運転で運行されています。特に、江差線時代との違いとして、海峡線との直通運転は行っておらず、乗客は函館本線への接続を利用する必要があります。

利用状況

経営計画では、移管当初の利用客数は1日あたり2,148人と見込まれていましたが、実際には2,000～2,300人の利用があり、ほぼ想定通りの結果が出ています。定期列車の運行は毎日行われており、地域の人々の交通手段として定着しています。

車両

道南いさりび鉄道線では、すべての定期旅客列車がキハ40形気動車で運行されています。これにはイベント対応車である「ながまれ号」も含まれ、特別運行のない日には通常の運用に入ることもあります。貨物列車は、EH800形電気機関車によって牽引されており、運行される列車は主にコンテナ車であり、高速貨物列車として運行されています。

結論

道南いさりび鉄道線は、地域の交通インフラとして重要な役割を担っており、鉄道の歴史とともに発展を続けています。函館市と木古内町を結ぶこの鉄道路線は、今後も地域住民の生活を支え、地域経済の発展に寄与することでしょう。

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