養父市

養父市：但馬地方に息づく歴史と自然の宝庫

兵庫県北部、但馬地方に位置する養父市は、面積約422.78平方キロメートルと、兵庫県全体の約5%を占める広大な地域です。一方で、兵庫県内では最も人口の少ない市のひとつでもあります。

豊かな自然と多様な景観

養父市は、氷ノ山、鉢伏山、妙見山、大徳山といった雄大な山々に囲まれ、円山川、大屋川、八木川、建屋川などの河川が流れ、変化に富んだ自然環境を有しています。日本海側気候に属し、豪雪地帯にも指定されており、四季折々の美しい景色を見せてくれます。氷ノ山後山那岐山国定公園の一部も含まれており、豊かな自然に恵まれた環境は、多くの動植物が生息する場となっています。

歴史と文化の息づくまち

2004年4月1日、養父郡八鹿町、養父町、大屋町、関宮町の4町が合併して養父市が誕生しました。市制施行以降、地域活性化に向けた取り組みが数多く行われています。2014年には国家戦略特区に指定され、中山間地農業の改革拠点として、農地を企業が賃借・取得しやすくする制度を導入。オリックス、クボタ、ヤンマーなど大手企業がニンニク栽培などに参入するなど、農業分野の活性化に繋がっています。

歴史的にも重要な場所が多く、八木城跡や箕谷古墳群といった国指定史跡、青谿書院や甘棠亭といった県指定文化財など、古くからの歴史と文化を垣間見ることができます。また、2年に一度開催されるビバホールチェロコンクールは、市の特色ある事業として知られています。

地域の活性化と観光

近年は、高齢化や耕作放棄地の増加といった課題にも取り組んでおり、市では農業の活性化、観光の振興に力を入れています。2010年に誕生したイメージキャラクター「やっぷー」は、氷ノ山に住む妖精という設定で、市のPR活動に貢献しています。

市内には、養父神社、ほたるの里、明延鉱山跡、天滝渓谷など、多くの観光スポットがあります。明延鉱山はかつて日本最大のスズ鉱山として栄え、現在は鉱山跡探検坑道を見学できるあけのべ自然学校があります。天滝は落差98mの県下一の名瀑として知られ、多くの観光客を魅了しています。

また、山田風太郎記念館は、娯楽小説の大家である山田風太郎氏の出身地である関宮地区にあり、氏の作品や生涯を知ることができる施設となっています。

交通アクセスと生活環境

JR山陰本線が市内に通っており、養父駅と八鹿駅があります。全但バスが市内を網羅しており、公共交通機関での移動も可能です。北近畿豊岡自動車道の養父インターチェンジも整備されており、車でのアクセスも良好です。

教育施設としては、小学校、中学校、高等学校、専修学校などがあり、市民の生活を支えています。医療機関としては、公立八鹿病院があり、地域住民の健康を守っています。

経済と産業

農業は養父市の基幹産業であり、但馬牛、ネクタリン、富有柿、八鹿豚など、質の高い農産物が生産されています。近年は、企業の参入による農業の活性化も進んでいます。

金融機関としては、但馬銀行、但馬信用金庫、JAたじまなどが市内には拠点を構えています。

その他、市内にはコーナン商事、マックスバリュ西日本などの商業施設があり、市民の生活を支えています。

まとめ

養父市は、豊かな自然、歴史、文化が調和した魅力的な都市です。国家戦略特区としての取り組みや、地域住民の創意工夫によって、更なる発展が期待されています。観光や移住など、様々な面から養父市を体験することで、その魅力を肌で感じることができるでしょう。

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