鹿児島市平川動物公園

鹿児島市平川動物公園は、鹿児島県鹿児島市平川町にある動物園です。広大な園内では、アフリカのサバンナを再現したエリアや、日本の固有種を展示するエリアなど、様々な環境で生活する動物たちを観察できます。また、遊園地も併設されており、動物園と合わせて一日中楽しむことができます。

概要

園内は、桜島と錦江湾を背景にした美しいロケーションにあり、アフリカ園ではマサイキリンなどの動物が自然に近い状態で飼育されています。また、フライングケージやリスの森など、動物を柵で囲わない展示方法も取り入れられており、動物たちの自然な姿を間近で見ることができます。

1984年には、日本で初めてクイーンズランドコアラが来園し、1997年にはコアラの赤ちゃんが誕生して話題になりました。また、特別天然記念物のアマミノクロウサギや、ルリカケスなど、鹿児島県特有の動物の繁殖にも成功しています。

2009年から2015年にかけて、大規模なリニューアル工事が行われ、カバ舎や世界のクマゾーン、アフリカの草原ゾーンなど、様々なエリアが生まれ変わりました。このリニューアルにより、生態展示が充実し、来園者数も増加しています。

施設情報

総面積: 314,000平方メートル
飼育動物数: 140種1,000頭
入園料: 一般（高校生以上）500円、小・中学生100円
開園時間: 9:00〜17:00
休園日: 12月29日〜1月1日

歴史

平川動物公園の前身は、1916年に開園した鴨池動物園です。鴨池動物園は、鹿児島電気軌道によって開設された日本で4番目の動物園でした。その後、鹿児島市が買収し市営となりましたが、手狭になったことや市街化が進んだため、移転が計画されました。

1972年、現在の平川町に移転し、平川動物公園としてリニューアルオープンしました。開園時には、ローランドゴリラやクロサイ、キリンなど、多くの動物が新たに加わり、142種類601点の動物を飼育する大規模な動物園となりました。鴨池動物園時代には、モノレールや飛行塔などの遊具がありましたが、移転時に水族館は移設されませんでした。

沿革

1916年: 鴨池動物園として開園。
1972年: 平川動物公園としてリニューアルオープン。
1974年: 国内で初めてセイケイの繁殖に成功。
1975年: 国内で初めてヘラサギの繁殖に成功。
1977年: 国内で初めてカピバラの繁殖に成功。
1984年: オーストラリアからコアラ来園。
1992年: アマミノクロウサギの飼育研究で古賀賞を受賞。
2007年: 入園者が2,000万人に達成。
2018年: ホワイトタイガー2匹と交換で、コアラ2匹が来園。
2024年: ライオンの「ジオン」が死亡し、当園にライオンがいなくなる。

施設と飼育動物

園内は、様々なテーマに分かれたゾーンで構成されており、それぞれのゾーンで異なる動物たちを観察できます。

アフリカの草原ゾーン: キリン、シマウマ、サイなど
野生のイヌ・ネコゾーン: トラ、ライオン、ジャガーなど
世界のクマゾーン: ホッキョクグマ、ヒグマ、ツキノワグマなど
インドの森ゾーン: ゾウ、クジャク、マントヒヒなど
南米の自然（草原）ゾーン: カピバラ、フラミンゴ、リャマなど
世界のサルゾーン: オランウータン、チンパンジー、テナガザルなど
かごしまの動物ゾーン: アマミノクロウサギ、ルリカケスなど
不思議な動物ゾーン: ワニ、カメ、コウモリなど
オーストラリア園・コアラ舎: コアラ、カンガルー、エミューなど
ふれあいランド: ペンギン、ヤギ、ロバなど
フライングケージ: ショウジョウトキ、オシドリなど
世界のツルゾーン: タンチョウ、マナヅルなど

遊園地

園内には遊園地も併設されており、メリーゴーランドや観覧車、ゴーカートなどの遊具が楽しめます。また、国鉄C57形蒸気機関車と鹿児島市交通局500形が保存されています。

事件・事故

過去には、飼育員がホワイトタイガーに襲撃されて死亡する事故や、飼育員がクロヒョウに負傷させられる事故が発生しています。

交通アクセス

自家用車: 鹿児島市中心市街地より約40分、鹿児島空港より約80分。
バス: 鹿児島駅前または水族館バス停より、鹿児島交通バス『動物園』行きで約60分。
鉄道: JR鹿児島中央駅より指宿枕崎線「五位野駅」下車、徒歩20分。

周辺施設

錦江湾公園

外部リンク

 鹿児島市平川動物公園
* 鹿児島市平川動物公園 (@hirakawazoo) - X（旧Twitter）

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