お色気大賞

TBSラジオ『お色気大賞』：笑いと色気が交錯する人気投稿コーナー

『お色気大賞』は、TBSラジオの長寿番組『大沢悠里のゆうゆうワイド』および『大沢悠里のゆうゆうワイド土曜日版』で放送されていた、リスナー参加型の人気コーナーです。リスナーから寄せられた「笑える、ユーモアのある、色っぽい」体験談を、パーソナリティの大沢悠里とさこみちよが独特のユーモアセンスと掛け合いで紹介し、多くのリスナーを魅了しました。

コーナー概要

このコーナーでは、リスナーが体験した「ちょっとエッチで面白い」エピソードを募集。大沢悠里がリスナーからのハガキや手紙を読み上げ、さこみちよと共に軽妙なツッコミを入れていました。大沢は、落語や演芸の経験を活かし、投稿された内容をさらに面白く膨らませる演出が特徴でした。採用された投稿者には、賞金やTBSラジオのノベルティグッズが贈られていました。

コーナーは、『ゆうゆうワイド』の終了後、土曜日版でも引き継がれましたが、2017年4月に惜しまれつつも終了しました。

出演者

大沢悠里：フリーアナウンサー。独特の語り口と声色を駆使して、投稿されたエピソードを面白おかしく読み上げました。
さこみちよ：歌手。大沢との掛け合いでコーナーを盛り上げました。

放送時間

大沢悠里のゆうゆうワイド時代

毎週金曜日 9:00 - 9:17頃：午前9時台のコーナー「悠里の世間ニュース」内で放送。スペシャルウィーク期間中は拡大版で、ゲストとのトーク枠でも作品が発表されました。
毎週金曜日 12:05 - 12:20頃：午後12時台のコーナー「ゆうゆうお昼のスーパートーク」内で傑作選を放送。

大沢悠里のゆうゆうワイド土曜日版時代

毎週土曜日 16:33 - 16:45頃：過去の傑作選を放送。

コーナーの進行

コーナーは、パーシー・フェイス・オーケストラの「追憶」をBGMに、大沢が様々な声色を使って投稿作品を読み上げ、さこが合いの手を入れるというスタイルでした。話が盛り上がってくると、講談風、浄瑠璃風、時代劇風など、様々な口演スタイルに変化することもありました。

作品には、しばしば「マドンナ役」としてさこの名前が登場しましたが、これは大沢との「掛け合い漫才」的な演出の一環でした。また、作品の締めには、男性機能の老化に関する色艶話に対して、陣内貴美子の「このっ、役立たずっ!!」といった過去のラジオ出演者の発言を加工したおちゃらかしが使われていました。放送事故の際に使われる音源までもがおちゃらかしとして使われるなど、ユーモアに溢れた演出が特徴でした。

大沢悠里の声色

大沢は、以下のような多彩な声色を使い分けていました。

森繁久彌
無着成恭
丹波哲郎
田村正和
仲代達矢
淀川長治（小松政夫の声真似）
森進一
淡谷のり子
田中角栄
大平正芳
藤山寛美
大屋政子
加藤嘉
浦辺粂子
刑事コロンボ（小池朝雄の声）
常田富士男
林家彦六
三遊亭圓生 (6代目)|三遊亭圓生_(6代目)
林家三平 (初代)|林家三平_(初代)
落語の登場人物（特におかみさん）
おばあさん
馬鹿そうな学生
電話口の向こうから聞こえてくる声
「ありんす」吉原の花魁
妖艶な美女
ご近所の主婦
ノリの軽いサラリーマン
森本食品の森本部長
取引先の荒川会長
噂好きの主婦友達
不貞を働いた女性の浮気相手
佐々木更三風にしゃべる東北弁の医師
ダミ声のベテラン職人の親方
いつも怒っている小沢さん
旧型国電の走行音、木炭バスのエンジン音の擬音
読経、雅楽

締めに使われる主な音源パターン

内海桂子のお説教「ふざけんじゃないよ! 黙って聞いてりゃいい気になって。悠里、いい加減にしろよ! 何バカな事言ってるんだよ! 恥を知れ恥を! 水でもかぶって頭冷やしておいで!」
無着成恭の「陰でコソコソしないでいきましょう」
藤原弘達の「冗談じゃねえよ、この野郎! なっとらんよ! しっかりせい君、と言いてえな」
彦摩呂の「宝石箱やー」
波田陽区の「残念ー!」
小松政夫の「あんたは偉い!」
大沢・さこ・スタッフによる「万歳」三唱
「♪私バカよね〜 おバカさんよね〜」
「♪幸せだなあ」
「♪そりゃわいはアホや 酒もあおるし 女も泣かす」
「♪アラ見てたのね〜」
「♪あなたにあなたに 謝りたくて」
「♪やだねったらやだね」
「♪あんた 泣いてんのね」
さこみちよ「みちよ嬉しー、みちよ嬉しー、みちよ嬉しー!」
大沢悠里の「地獄へ堕ちろ!」
壇蜜の「ハァハァしていらっしゃいますか?」「ダメェ〜」
張本勲の「喝だ!」
「ダメよ〜ダメダメ」

歴史

このコーナーのルーツは、1979年に大沢が担当した『大沢悠里ののんびりワイド』に遡ります。1983年に現在の形が確立しましたが、一旦は「昼間からエロ話をするとは何事だ!!」という苦情により封印されました。その後、復活を望むリスナーの声に応え、『大沢悠里のゆうゆうワイド』の一コーナーとして復活しました。

エピソード

投稿されたエピソードの中には、際どい表現が含まれるものもあり、大沢が「辞表を提出しよう…」とこぼす場面もありました。
大沢自身も、このコーナーに特別な思い入れがあり、「金曜日は人が変わる」と言われるほどでした。
元TBSアナウンサーの小林悠もこのコーナーの大ファンで、大沢からCDをプレゼントされたことがありました。
2022年には、コーナーの音源をリミックスしたものが『アフター6ジャンクション』で放送され、大きな反響を呼びました。

ネット局

過去には、IBC岩手放送でもこのコーナーがネットされていましたが、2009年に打ち切りとなりました。

特別番組

2022年3月には、『36年の感謝を込めて 大沢悠里のゆうゆうワイド お色気大賞スペシャル』が放送され、長年の歴史に幕を閉じました。

レコード等

「お色気大賞」の音源は、過去に複数のCDやカセットテープで発売されています。これらの音源は、現在でも多くのファンに親しまれています。

『お色気大賞』は、単なるエッチな話にとどまらず、大沢とさこの絶妙な掛け合い、大沢の多彩な声色、そしてリスナーの個性的な体験談が融合した、ラジオならではのエンターテイメントでした。その人気は、長年にわたり多くのリスナーに愛され続けました。

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