イーグル (空母・2代)

イギリス海軍の航空母艦「イーグル」（HMS Eagle, R05）

「イーグル」はイギリス海軍の航空母艦で、艦番号はR05です。艦名「イーグル」はイギリス海軍において15隻目の使用であり、航空母艦としては2代目です。1942年に改インプラカブル級空母「オーディシャス」として起工され、その設計は当時としても非常に進んでいました。

艦の設計と建造

「イーグル」の設計は、アメリカ海軍のエセックス級空母や日本海軍の雲龍型とほぼ同時期に始まりました。設計が進む中で、第二次世界大戦終結時点においてもその先進性が光り、計画通りの建造が実施されました。艦名の変更は1946年のことで、1951年に完成したこの艦はその後、海軍の重要な一翼を担うことになります。

近代化改修

「イーグル」はそのサービス期間中に2回にわたって大規模な近代化改修が行われました。最初の改修は1954年から1955年にかけて実施され、5.5°のアングルド・デッキやミラー着艦装置が追加されました。この改修に伴い、元々の艦載機はシーホーク、アヴェンジャー、スカイレイダーなど60機に変更されました。

その後、1959年から1964年にかけて行われた次の改修では、従来の114mm砲と40mm砲が撤去され、新たに8.5°のアングルド・デッキや新型レーダー、4連装シーキャット近距離SAM発射機が搭載されました。この改修では、艦載機もシービクセンやウェセックスなどに置き換えられ、運用能力が大幅に向上しました。

航空作戦と任務

「イーグル」は1956年のスエズ動乱において、英仏の空母部隊の一部として活躍し、様々な艦上機を運用しました。さらに、1964年にはインドネシアでの紛争解決に際して極東に派遣され、1966年にはローデシアへの石油供給の遮断を目的とした海洋封鎖に従事しました。しかし、南アフリカやポルトガルの影響により、運用には厳しい課題が伴いました。

1967年には、イギリス軍の北アフリカからの撤退を支援する任務にあたり、1969年には再度極東に展開しました。その後、F-4ファントムの艦上運用試験にも用いられましたが、その維持には多額の費用がかかるため、1972年に退役が決定します。退役後は「アーク・ロイヤル」の部品供給艦として利用され、最終的には1978年に解体されました。

艦上機の変遷

「イーグル」の艦載機は時期によって変わり、多様な航空機が揃いました。初代の艦載機はスーパーマリン アタッカーやフェアリー ファイアフライなどであり、二代目ではホーカー シーホークやシーベノムといった機体が導入されました。最終的にはブラックバーン バッカニアやデ・ハビランド シービクセンなどの現代的な艦上攻撃機が登場し、時代に応じた運用がなされました。

まとめ

「イーグル」はその先進的なデザインと運用技術により、イギリス海軍において多くの歴史的な役割を果たしました。様々な任務を遂行しながら、艦上機の多様性を持続してきた「イーグル」は、海軍の航空戦力の発展に寄与した重要な艦船であったと言えるでしょう。

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