エボリューション (全日本プロレス)

Evolution (エボリューション)

Evolutionは、全日本プロレスで活動したプロレスのタッグチーム、ユニットです。2013年7月にLAST REVOLUTIONを母体として発足しました。WWEにも同名のユニットが存在しますが、偶然の一致であり、関連はありません。

概要

全日本プロレスで活動していたユニット、ラスト・レボリューション（L/R）が、2013年6月30日付けでメンバー5名中3名が退団したため解散を決定。同ユニットの発足メンバーであり中心メンバーであった諏訪魔とジョー・ドーリングにより、ラスト・レボリューションを母体として新たなタッグ（ユニット）が結成されました。ラスト・レボリューションの解散決定時、ドーリングが諏訪魔とラスト・レボリューションを「進化」させた「エボリューション」（英語で進化の意）を発足させる意向を語り、それを実行した形となりました。

2016年1月3日のエボリューションプロデュース後楽園ホール大会を皮切りに、プロデュース興行をたびたび開催しています。

略歴

タッグチーム時代

2013年7月19日、サマー・アクション・シリーズの水戸市東町茨城県立スポーツセンター大会のメインイベントにて、諏訪魔とジョーのタッグが初めてエボリューションとして試合を行いました。潮崎豪&金丸義信と対戦し、ジョーがレボリューション・ボムからのエビ固めで金丸を破り勝利しました。

10月22日、三条市栄体育館大会で、秋山準&潮崎豪の保持する世界タッグ王座に諏訪魔とジョーが挑戦。ジョーがレボリューション・ボムからエビ固めで潮崎をピンフォールし、王座を奪取しました。諏訪魔はこれが世界タッグ王座初戴冠となり、三冠ヘビー級王座を保持中であったために「五冠王」となりました。

11月30日から12月8日に開催された世界最強タッグ決定リーグ戦にも同タッグでエントリー。12月8日の大阪ボディメーカー・コロシアム第二競技場での決勝戦に進出し、潮崎豪&宮原健斗のXceedと対戦。諏訪魔がラスト・ライドからの体固めで宮原から3カウントを奪い、優勝しました。諏訪魔にとって、これが初優勝となりました。

暴力集団化・武装化

2014年2月16日、福岡大会で世界タッグ王座2度目の防衛戦を行い勝利した後、パンクラスMISSIONの佐藤光留が正式加入し、タッグチームからユニットへと「進化」しました。7月27日には、諏訪魔が勧誘していた青木篤志が加入し、8月9日の決起集会にて「暴力集団」化を宣言しました。

2015年5月31日のファン感謝デーにおいて、「武装化集団」化が完了。諏訪魔がバズーカ、青木がマシンガン、佐藤がギリースーツを装備し、入場曲も銃声や爆発音が乱舞するものに進化しました。

10月23日、諏訪魔が宮原健斗とタッグを組み、世界最強タッグに出場。しかし、宮原がエボリューションに加入したわけではなく、リーグ戦優勝直後のセレモニーにて、宮原から差し出された握手を諏訪魔が蹴り飛ばし、青木、佐藤とともにいたぶり続けました。その直後に、2月からエボリューション加入を直訴していた野村直矢が正式加入しました。

混迷の時代

2016年1月3日、初のエボリューションプロデュース興行を開催。同月、諏訪魔が5度目の三冠ヘビー級王座を獲得しますが、直後にアキレス腱断裂によりタイトルを返上、長期欠場に入ります。さらに4月のチャンピオン・カーニバルにジョー、野村が出場予定でしたが、ジョーの悪性脳腫瘍が発覚し、治療のため欠場。代わりに青木が初出場しました。

7月14日、諏訪魔が復帰。その2日後にはスーパータイガーが加入します。しかし、スーパータイガー加入に反発した佐藤が諏訪魔と険悪になります。また、野村も「エボリューションに入ったけど、自分はまったく成長していない」と脱退を表明。7月30日千葉大会にて野村は諏訪魔とのシングルマッチの後正式に脱退。一方、佐藤は8月6日新潟大会にて諏訪魔と和解しました。

2017年1月2日、ジョーが復帰。しかし、7月にはジョーが脱退を示唆、7月30日大阪大会で正式に脱退。さらに諏訪魔と佐藤の確執が再燃し、8月3日新木場大会での諏訪魔とのグラップリングマッチを経て、佐藤も決別しました。スポット参戦者はいるものの、レギュラーは諏訪魔と青木のみとなってしまいました。

戦力の充実 - 青木の急逝

2018年1月20日、岡田佑介がエボリューション入り志願を表明。諏訪魔や青木には当初突っぱねられましたが、最終的に情熱が認められ加入。さらに藤田軍迎撃のため、諏訪魔は2月3日横浜大会にて和解した佐藤に再加入を呼びかけ、2月14日伊勢崎大会での一騎討ちを経て佐藤が再加入しました。

しかし2019年6月3日、青木がバイク事故で急逝。同年のJr. TAG BATTLE OF GLORYは、青木と佐藤のタッグで出場予定でしたが、岡田の熱望により佐藤と岡田のコンビで出場し、エボリューションとして優勝を飾りました。8月11日には青木の追悼興行が行われました。

2020年、負けが込んできた岡田に諏訪魔が激怒する事態が続き、7月13日の新木場1stRING大会でも敗北した岡田が現状打破のため脱退を宣言、諏訪魔も了承します。同日、20年ぶりに開催されたあすなろ杯争奪リーグ戦最終戦で田村男児が優勝し、エボリューション入りを表明して諏訪魔に受諾されました。

諏訪魔脱退 - 復帰

2022年3月21日、大田区総合体育館大会でVOODOO-MURDERS（VM）が一夜限りの復活を果たし、諏訪魔も髪を赤く染め合流。この時は一時的でしたが、5月25日に諏訪魔が本格的にVMに再加入し、エボリューションと決別しました。以降は佐藤と田村の二人のみでユニットを継続していました。

しかし諏訪魔が2023年5月29日にVMを追放されると、同年6月9日の新日・全日・ノア合同興行「ALL TOGETHER AGAIN 元気があれば何でもできる!」の試合後に光留・田村と和解し、エボリューションに復帰しました。

諏訪魔預かり

2024年6月頃から田村の言動の激しさが増し、7月15日のエボリューション自主興行における光留とのシングルマッチを最後に、己の道を歩むべくエボリューションを脱退。さらにメインイベント終了後、諏訪魔がエボリューションの全日本プロレスでの活動終了を宣言し、自身で預かると発言し、実質的に休眠ユニットとなりました。

その後諏訪魔はユニット「バカの時代」として、かねてより2023年の世界最強タッグにて半ば強引にコンビを組まされ、以降もいがみ合い互いにバカ呼ばわりしながらも「バカバカコンビ」として快進撃を続けてきた鈴木秀樹や光留のほか、青柳優馬・阿部史典・宮本裕向らが合流。しかし同年の世界最強タッグの前日記者会見にて、諏訪魔と鈴木がバカの時代の脱退とエボリューションの再スタートを宣言した。12月5日、バカの時代との公式戦で諏訪魔&鈴木組がリングアウト負けを喫し、リーグ戦脱落が決定。控室にて諏訪魔と鈴木がバカの時代と和解し、エボリューションは再び諏訪魔の一人ユニットに戻った。

主要メンバー

諏訪魔（2013年7月 - 2022年5月25日、2023年6月9日 - ）
青木篤志（2014年7月27日 - 2019年6月3日）

元メンバー

ジョー・ドーリング（2013年7月 - 2017年7月30日）
佐藤光留（2014年2月16日 - 2017年8月3日、2018年2月3日 - 2024年7月15日）
田村男児（2020年7月13日 - 2024年7月15日）

戦績

タイトル

三冠ヘビー級王座
諏訪魔
ジョー・ドーリング
永田裕志
世界タッグ王座
諏訪魔&ジョー・ドーリング
諏訪魔&石川修司
諏訪魔&芦野祥太郎
諏訪魔&鈴木秀樹
UNタッグ王座
諏訪魔&田村男児
佐藤光留&鈴木秀樹
全日本プロレスTV認定6人タッグ王座
諏訪魔&尾崎魔弓&雪妃魔矢
世界ジュニアヘビー級王座
青木篤志
佐藤光留
田村男児
インディペンデント・ワールド・ジュニアヘビー級王座
佐藤光留
アジアタッグ王座
青木篤志&佐藤光留
佐藤光留&田村男児

リーグ戦

世界最強タッグ決定リーグ戦
諏訪魔&ジョー・ドーリング（2013年優勝）
諏訪魔&宮原健斗（2015年優勝）
諏訪魔&石川修司（2017年、2019年優勝）
Jr. TAG BATTLE OF GLORY
青木篤志&佐藤光留
佐藤光留&岡田佑介
佐藤光留&田村男児
Jr. BATTLE OF GLORY
青木篤志（2016年優勝）
田村男児（2023年優勝）
王道トーナメント
諏訪魔

プロレス大賞

最優秀タッグチーム賞（諏訪魔＆石川修司）：2017年度、2018年度、2019年度
* 功労賞（青木篤志）：2019年度

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