オーケストラがやって来た

概要

『オーケストラがやって来た』は、1972年10月1日から1983年3月27日まで、TBS系列で放送されたクラシック音楽専門のテレビ番組です。テレビマンユニオンとTBSの共同制作で、全544回が放送されました。1980年5月4日からはステレオ放送に切り替わりました。

この番組は、クラシック音楽の普及に大きく貢献しました。日本各地での中継録画や、観客参加型の「1分間指揮者コーナー」など、様々な企画を通じて、クラシック音楽をより身近に感じられるように工夫されていました。

司会者

番組の司会は、企画原案と音楽監督を務めた山本直純氏が、ほとんどの期間担当しました。しかし、1978年8月に山本氏が無免許運転騒動を起こしたため、一時的に番組を降板しています。この間は、主に石井眞木氏が司会を務めました。1979年秋に山本氏は番組に復帰しましたが、最初の半年間は石井氏と週替わりで司会を務めていました。その後、映画音楽の制作などのため、1982年4月から不定期出演となりますが、最終回までアグネス・チャンや大場久美子と共に司会を務めました。

出演者

番組には、数多くの著名な音楽家が出演しました。また、番組独自の企画として、オーディションで選ばれたデリック・イノウエ、金洪才、そして当時東京芸術大学の学生であった大野和士の3人が専属指揮者となり、1980年から2年間、交代で指揮台に立ちました。演奏は、主に新日本フィルハーモニー交響楽団が担当しました。演出は、映画監督であり、オペラ演出やクラシック音楽関連のエッセイも執筆していた実相寺昭雄氏が度々担当しました。

番組の特徴

オープニングでは、ヨハン・シュトラウス2世の「常動曲」がテーマ音楽として使用されました。曲の終盤、ホルンが吹かれる箇所で指揮者が客席を向き、観客と一緒に「オ〜ケスト〜ラがやって来た〜」と合唱する演出が特徴的でした。番組の最後には、スポンサーの関係から、ステージ中央に置かれた電話機の受話器を女性司会者が取り上げ、耳に当てるという演出が行われていました。

スポンサー

番組の主なスポンサーは電電公社（現在のNTT）でした。当初は同公社の一社提供でしたが、途中から最終回までは富士重工（現在のSUBARU）との二社提供となりました。電電公社は、後番組であるアニメ『ミームいろいろ夢の旅』でも引き続きスポンサーを務めました。

放送時間

番組は、以下のように放送時間帯が変更されています。

日曜 14:30 - 15:00 （1972年10月1日 - 1978年3月26日）
日曜 11:00 - 11:30 （1978年4月2日 - 1983年3月27日）

その他の出演者

司会者以外にも、以下のような方々が出演していました。

男性司会：岩城宏之、大町陽一郎、高島忠夫
女性司会：うつみ宮土理、真理アンヌ、島田祐子、マリ・クリスティーヌ

放送中止

1979年4月22日と29日に放送予定だった、小澤征爾とボストン交響楽団の中国訪問ドキュメンタリーは、放送中止となりました。TBS側は「テレビマンユニオンからの申し入れ」と発表しましたが、テレビマンユニオン側は「内容にスポンサーが難色を示し、話し合いがつかなかったため」と説明しています。

スタッフ

番組のスタッフは以下の通りです。

中継技術：pavic
タイトルイラストレーション：山藤章二
構成：榛谷泰明
ディレクター：黒木隆
プロデューサー：萩元晴彦、新村もとを
制作：テレビマンユニオン、TBS

放送局

番組は、以下の放送局で放送されました。

TBS（制作局）
北海道放送
青森テレビ
東北放送
山形放送
福島テレビ
新潟放送
信越放送
テレビ山梨
静岡放送
北陸放送
福井放送
中部日本放送
朝日放送（1975年3月30日まで）
毎日放送（1975年4月6日から）
山陽放送
中国放送
山陰放送
四国放送
南海放送
RKB毎日放送
熊本放送
大分放送
南日本放送
琉球放送

地方での収録時は、TBSと収録地のネット局（日本テレビ系列の山形放送・福井放送・四国放送・南海放送を含む）の共同制作となりました。

外部リンク

テレビマンユニオン チャンネル - 番組の動画集
テレビマンユニオン イベント情報 - 45周年記念コンサートに関する告知
山本直純のオーケストラがやって来た題名リスト - 放送リスト（個人サイト）

もう一度検索