カーピーサー州

カーピーサー州は、アフガニスタン北東部に位置する州で、州都はマフムーディラーキーです。面積は1,842平方キロメートル、人口は約38万人（2006年推計）です。首都カーブルの東隣に位置し、戦略的にも重要な地域とされています。

地理

カーブルの東に位置し、交通の要衝となっています。

歴史

この地域は古くから人が居住しており、アヴェスター語を話す民族が住んでいました。古代インドのクシャトリヤであるカンボージャがこの地域に存在したことが、サンスクリット語やパーリ語の文献に記録されています。紀元前6世紀末にはアケメネス朝の支配下に入り、ガンダーラ地域の一部としてインド（ヒンドゥシュ）属州を形成しました。644年には、玄奘三蔵がこの地を訪れています。2004年4月13日には、北部の地域がパンジシール州として分離しました。

行政区分

カーピーサー州は以下の7つの県に分かれています。

アラーサイ県
ヘサ・アワル・コヒスタン県
ヘサ・ドゥウム・コヒスタン県
コ・バンド県
マフムーディラーキー県
ニジラブ県
タガブ県

経済

農業が主要な産業であり、住民の生活を支えています。週に一度、大規模な市場（ミラ）が開かれ、物々交換が行われています。この市場は、地域住民の交流の場としても重要な役割を果たしています。

住民

カーピーサー州には、多様な民族が暮らしています。主な民族構成は以下の通りです。

タジク人
パシュトゥーン人
パシャイー人
ハザーラ人
ヌーリスターン人

言語

地域の住民は、それぞれ異なる言語を話しています。

宗教

イスラム教が多数派であり、主にスンナ派が信仰されています。ハザーラ人はシーア派、パシャイー人はニザール派を信仰しています。

施設

州内には病院が1つあります。かつては大きな織物工場がありましたが、ソ連のアフガニスタン侵攻の際に破壊されました。近年、大学が建設され、工学、薬学、法学、文学部が設置されています。女子学校は数が少なかったものの、NGOの協力によって増加傾向にあります。

この地域は、歴史的に様々な文化の影響を受けながら、独自の文化を形成してきました。現在でも、伝統的な生活様式を守りながら、新しい時代への変化に対応しようとしています。

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