ククリ級コルベット

ククリ級コルベット（Khukri-class corvettes）

ククリ級コルベットは、インド海軍で使用される艦級であり、その計画番号は25型とされています。この艦級は、1980年代初頭に老朽化したアルナラ級フリゲートの代替として考えられました。最初の2隻は1983年12月に発注され、その後1985年にさらなる2隻が発注されましたが、1990年以降の発注分は発展型の25A型へと移行したため、本級の建造は4隻で完了しました。

設計の特徴

ククリ級コルベットの設計には国内での国産化が強く求められ、約65%の国産化率を達成しています。基本的な設計は国内で行われ、ソビエトの1159型警備艦を基にした中央船楼型が採用されています。主推進装置には、フランス製のV型18気筒ディーゼルエンジン、SEMT ピルスティク18PA6Vが使用されており、これはインド国内でノックダウン生産が行われています。

この艦級の船体には非収納式のフィンスタビライザーが装備され、艦内には全艦空調設備も完備されています。戦術情報処理装置にはイタリア製のIPN-10が搭載され、国内でライセンス生産されています。

センサーと兵装

主要なセンサーとしては、SバンドのMR-352「ポジティブーE」対空捜索レーダーを装備しており、そのアンテナはレドームに内蔵されてマストの頂部に設置されています。また、艦橋の直上部分にはXバンドの「ガルプン-E」という対空・対水上捜索レーダーも配置されています。

兵装面では、同時期に整備されたヴィール級コルベットの兵装が踏襲されており、船首甲板には76mmのAK-176単装速射砲が装備されています。さらに、両舷にはP-20M「テルミート」艦対艦ミサイルの連装発射機が設置されています。防空能力を高めるため、艦橋の後方部分にはイグラ近接防空ミサイルの有人マウントが設置され、艦の真ん中には30mmのAK-630CIWSも完備されています。

対潜戦能力

本級は前任のアルナラ級とは異なり、対潜戦に特化した装備は持っていません。ソナーや対潜兵器は装備されていないため、対潜戦能力は限られています。しかし、船楼甲板の後端にはヘリコプター甲板が配置されており、ALH哨戒ヘリコプターを運用することにより、ある程度の対潜戦力を展開できる計画があります。

同型艦

ククリ級コルベットは4隻が建造され、艦名は「ククリ」を含むいくつかの艦があります。この艦級は他国の海軍にも影響を与えるなど、インド海軍の新たなスタンダードとなっています。

この艦は、インド海軍の防衛戦略や海洋安全保障において重要な役割を果たしており、今後さらなる改良や発展に期待が寄せられています。

もう一度検索