ジム・ガービン

ジム・ガービン：輝けるキャリアと数々のタイトル

ジム・ガービン(本名：ジェームズ・ウィリアムズ、1952年 9月25日生まれ)は、アメリカ合衆国フロリダ州タンパ出身のプロレスラーです。1980年代にその名を馳せ、斬新な女性マネージャーとのコンビでヒールとして活躍しました。NWAの南部テリトリーやAWAなど、複数の団体で活躍し、数々のタイトルを獲得した、レスリング界のレジェンドと言える存在です。

華麗なるキャリアの始まり

9歳からレスリングを始め、17歳の1968年11月1日にプロデビュー。当初は「ボウ・ジェームズ」のリングネームを使用していましたが、マネージャーのテリー・ガービンと義父であるロニー・ガービンの「弟」という設定で「ジム・ガービン」に改名。ヒールユニット「ガービン・ブラザーズ」の一員として、モントリオール、テネシー、フロリダなどでキャリアを重ねました。

その後、ベビーフェイスに転向。1977年7月4日には、カウボーイ・ボブ・エリスとのタッグでNWA南部タッグ王座を初獲得します。1978年からはフロリダのCWFに参戦。ジャック・ブリスコやスティーブ・カーンといったトップレスラーとタッグを組み、ボブ・ループやディック・スレーターなどの強豪ヒールと激闘を繰り広げました。1979年にはNWAフロリダ・ヘビー級王座とフロリダ版NWA南部ヘビー級王座を獲得するなど、着実に実績を積んでいきます。

日本での活躍とヒールターン

1980年10月には、新日本プロレスの「闘魂シリーズ」に初来日しましたが、当時話題を集めていたポール・オーンドーフやハルク・ホーガンらの存在に隠れ、大きな注目を集めることはありませんでした。帰国後はMSWAで活躍し、1981年3月にルイジアナ・ヘビー級王座を獲得。1982年からはCWFに戻り、ヒールに転向。バリー・ウインダムやミスター・レスリング2号らと激しい抗争を繰り広げます。

ゴージャスなヒール時代と全日本プロレス参戦

1983年、ジム・ガービンは「ゴージャス」ジミー・ガービンとしてWCCWに登場。従妹のバレリー・フレンチ（リングネーム：サンシャイン）を女性マネージャーとして起用し、大きな話題を呼びます。3月にNWAテキサス・ヘビー級王座、7月にはNWAアメリカン・ヘビー級王座を獲得。サンシャインを抗争相手であるクリス・アダムスに奪われると、今度は妻のパティ・ウィリアムス（リングネーム：プレシャス）を新しいマネージャーとして起用。アダムス＆サンシャイン組とガービン＆プレシャス組によるミックスド・タッグマッチも展開されました。

1984年8月には、プレシャスと共に全日本プロレスの「スーパー・パワー・シリーズ」に来日。当時日本ではまだ珍しかった女性マネージャーという存在も相まって、大きな注目を集め、天龍源一郎のUNヘビー級王座に挑戦しました。ドリー・ファンク・ジュニアとのシングルマッチや、リック・フレアーとのタッグマッチなど、数々の重要な試合に出場します。

AWAでの活躍とNWAへの回帰

1985年からはAWAに進出し、リック・マーテルのAWA世界ヘビー級王座に挑戦。スティーブ・リーガルとのタッグチームでは、ロード・ウォリアーズからAWA世界タッグ王座を奪取、1986年1月まで保持しました。その後はNWAミッドアトランティック地区に移籍。ワフー・マクダニエルとの抗争を経てベビーフェイスに転向。リック・フレアーとプレシャスを巡るアングルを展開し、フレアーのNWA世界ヘビー級王座に幾度も挑戦します。1988年には足を負傷し、しばらく欠場することになりました。

WCWでの成功と引退

1989年には「ジミー・ジャム・ガービン」と名乗り、マイケル・ヘイズ率いるファビュラス・フリーバーズに加入。WCWで活躍し、NWA世界タッグ王座、WCW世界タッグ王座などを獲得します。1993年にはWCWを離れ、GWFに移籍。テリー・ゴディとフリーバーズを再結成し、GWFタッグ王座を獲得。1994年に引退。その後はUSエアウェイズのパイロットに転身しました。2016年には、ファビュラス・フリーバーズのメンバーとしてWWE殿堂入りを果たしています。

得意技と獲得タイトル

ガービンの得意技は、ブレーンバスター、911（シットダウン・ジョー・ブレーカー）、DDTなど。数々の団体で活躍し、獲得したタイトルは枚挙にいとまがありません。NWA、AWA、WCWなどで、ヘビー級王座、タッグ王座など多くのタイトルを獲得。その輝かしい実績は、プロレス史に名を刻むにふさわしいものです。

プロレス界のレジェンド

ジム・ガービンは、その華麗なスタイルと数々のタイトル獲得、そして女性マネージャーとの斬新なコンビネーションで、多くのファンを魅了したプロレスラーです。数々の団体を渡り歩き、常にトップレベルで活躍した彼のキャリアは、プロレス界のレジェンドとして語り継がれるでしょう。WWE殿堂入りは、その輝かしい功績を象徴する出来事と言えるでしょう。

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