ジョホールバル

ジョホールバル（Johor Bahru）は、マレーシアのジョホール州の州都であり、同国で2番目に大きな都市です。マレー半島の最南端に位置し、ジョホール海峡を挟んでシンガポールと隣接しています。この地理的な近さから、両都市間では経済、文化、人の交流が非常に盛んです。日本語では、ジョホール・バールやジョホール・バルとも表記されます。

概要

ジョホールバルの人口は約50万人で、中国語では「新山」と表記されます。市街地では、マレーシア英語（マングリッシュ）ではなくシンガポール英語（シングリッシュ）がよく使われ、シンガポールドルが使える店も存在します。また、シンガポールへの観光ツアーに組み込まれることも多く、経済的な結びつきの強さが伺えます。ラジオ放送もマレーシアの放送局よりも、シンガポールの放送局の方が受信しやすいという特徴があります。

特に日本においては、1997年のサッカー日本代表がワールドカップ初出場を決めた「ジョホールバルの歓喜」の地として、その名が知られています。

2006年からは、大規模な開発計画「イスカンダル・マレーシア」が進行しており、シンガポールの経済成長の影響を受け、急速な発展を遂げています。

歴史

第二次世界大戦中の1942年1月31日、山下奉文率いる日本軍がイギリス軍を放逐し、ジョホールバルを占領しました。同年2月8日には、ゴムボートでジョホール海峡を渡り、シンガポール占領作戦を開始しました。しかし、1945年8月15日、日本の敗戦によりイギリスの植民地に戻りました。

1997年11月16日には、1998 [[FIFAワールドカップ]]・アジア第3代表決定戦「日本対イラン」が開催され、延長戦の末、日本が3-2で勝利し、初のワールドカップ本大会出場を決めました。この試合は、日本のサッカー史において重要な出来事として記憶されています。

交通

ジョホールバルには、以下の交通機関があります。

空港: スナイ国際空港があり、格安航空会社エアアジアの拠点となっています。
鉄道: マレー鉄道が通っており、JBセントラル駅、クンパス・バル駅、RTS（2026年開業予定）のブキットチャガル駅があります。
バス: JBセントラル・バスターミナル、ラーキン・バスターミナル、タマンジョホールジャヤ・バスターミナルが主要なバスターミナルです。
港湾: ジョホールバル国際フェリーターミナルからは、インドネシアのビンタン島やバタム島への高速船が就航しています。また、ジョホール州のタンジュン・ブルンコールにも高速船が就航しています。

ゆかりの人物

ジョホールバル出身の人物としては、歌手のシュラがいます。

姉妹都市

ジョホールバルは、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

ジッダ（サウジアラビア）
イスタンブール（トルコ）
深圳市（中華人民共和国）

脚注



関連項目

高岳親王：仏教の教えを求めてインドへ向かう途中、マレー半島の南端付近で消息を絶ったとされており、当地の日本人墓地に墓があります。
蓮田善明
ジョホールバルの歓喜：1997年のサッカー日本代表のワールドカップ初出場を決定付けた試合のこと。
在ジョホールバル出張駐在官事務所：1999年から2014年まで存在した日本の出張駐在官事務所。

外部リンク

ジョホールバル・ガイド（日本語）

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