ジョン・ダ・シルバ

ジョン・ダ・シルバ：ニュージーランドのプロレスレジェンド

ジョン・ダ・シルバ（John Da Silva、1934年6月11日 - 2021年4月8日）は、ニュージーランドのプロレス界で輝かしいキャリアを残した偉大なレスラーです。彼はオークランド地方プケコに生まれ、先住民族マオリの血を引くベビーフェイスとして、1960年代の後半から1970年代を通じてマット界でその名を轟かせました。

来歴とキャリアの始まり

ダ・シルバはオークランドのYMCAでレスリングのトレーニングを開始し、1953年にはニュージーランド選手権で見事に優勝を果たしました。この時期、彼はボクシングでも才能を発揮し、1955年にはオークランドのアマチュア・ヘビー級タイトルを獲得しました。さらに1956年にはメルボルン・オリンピックでニュージーランド代表としてレスリングに出場し、1958年にはウェールズで開催された大英帝国競技大会にも参加。この経験を経て、彼はイギリスに渡り、プロレスラーとしての活動をスタートさせます。

国際的なキャリア

1960年代に入ると、ダ・シルバは英連邦のカナダに進出しました。トロントでは、フレッド・アトキンス、マイク・バレンティノ、スタン・スタージャック、バディ・ロジャース等との対戦を繰り広げ、1961年4月にはアメリカ合衆国本土でも精力的に試合を重ねました。バンクーバーでのミツ荒川との試合や、サンフランシスコではエンリケ・トーレス、ハワイではエドワード・カーペンティアに挑戦しました。

その後、ダ・シルバは英国での試合を重ね、1968年3月18日にニュージーランドへ凱旋。同年、オークランドでジョージ・ゴーディエンコを破り、新たに設立されたオールスター・プロレスリングでNWA英連邦ヘビー級王座を獲得し、その後もエースとして活躍します。彼は、ゴードン・ネルソン、アブドーラ・ザ・ブッチャー、ブルドッグ・ブラワーといった名レスラーを下し、6回もこのタイトルを獲得しました。

日本での活躍

日本には1968年11月に初めて国際プロレスに参戦し、ゴーディエンコやビル・ロビンソン、ピーター・メイビアらと共にIWAワールド・シリーズの第1回大会に出場。また、ゴーディエンコと組んでTWWA世界タッグ王座に挑戦しました。1974年9月には全日本プロレス、1976年7月には新日本プロレスのアジア・リーグ戦に参加しました。

引退とその後

1977年、ダ・シルバはドン・ムラコに敗れ英連邦ヘビー級王座を失い、その年をもって現役を引退します。その後は、青少年の更生保護活動に取り組み、1994年にはニュージーランドの女王功績メダルを授与されました。

ダ・シルバは2021年4月8日に86歳で亡くなり、彼の残した業績と理念は今でも多くの人々に語り継がれています。プロレス界における多大な功績は語るに値し、彼の名前は永遠に記憶に残ることでしょう。

得意技とタイトル

• - 得意技: ストマック・ブロック
• - 獲得タイトル: NWA英連邦ヘビー級王座（ニュージーランド版）：6回

彼の生涯とキャリアは、どの世代のプロレスファンにとっても引き続き影響を与え続けます。

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