チエンマイ県

チエンマイ県

チエンマイ県は、タイ北部を代表する県の一つで、その歴史と自然の美しさで知られています。タイ語では「จังหวัดเชียงใหม่」（Changwat Chiang Mai）と表記され、発音は[t͡ɕāŋ.wàt.t͡ɕʰia̯ŋ˧.maj˨˩]です。

地理

チエンマイ県は、山岳地帯が広がり、タイ最高峰のインタノン山（標高2,575メートル）がそびえ立っています。この山は県内、チエンマイ市の西に位置しており、多くの観光客が訪れます。県内には、チャオプラヤー川の支流であるピン川が流れ、豊かな自然を育んでいます。気候は高地のため、タイの中央平原部よりも穏やかで過ごしやすいのが特徴です。また、県内には多くの国立公園があり、自然保護にも力が入れられています。

歴史

チエンマイ県は、1296年からラーンナータイ王国の首都として栄えましたが、16世紀にはタウングー王朝の侵攻により一時的に主権を失いました。その後、18世紀末にはカーウィラ王によって再び主権が認められましたが、ラーマ5世のチャクリー改革によって中央政府の管轄下に置かれることになりました。この歴史的背景が、現在のチエンマイ県の文化や社会に大きな影響を与えています。

民族構成

チエンマイ県の人口の大部分はタイ人が占めていますが、約13.4%は少数民族で構成されています。主な少数民族としては、モン族、ヤオ族、ラフ族、リス族、ハニ族、カレン族などが挙げられ、これらの民族が独自の文化や伝統を保持しながら共存しています。

文化

チエンマイ県は、伝統的なタイ文化と少数民族の文化が融合した独特の文化を持っています。仏教寺院が数多く存在し、毎年多くの観光客が訪れます。また、手工芸品や織物、伝統舞踊なども盛んです。スポーツでは、サッカーが人気で、タイ・リーグ1のチエンマイ・ユナイテッドFCとタイ・リーグ2のチエンマイFCが本拠地を置いています。

県章

チエンマイ県の県章は、白い象が特徴的です。この白象は、かつてチエンマイ王朝のタンマランカー王がラーマ2世に送った象に由来します。県章のデザインは、象がタイ式の離宮で囲まれており、仏教の発展を象徴しています。県木と県花は、ともにハナモツヤクノキ（Butea monosperma）です。

行政区

チエンマイ県は25の郡（アムプー）に分かれており、さらにその下に204のタムボン、1915の村（ムーバーン）が存在します。これらの地域行政単位が、県全体の運営を支えています。

姉妹都市

チエンマイ県は、多くの都市と姉妹都市提携を結んでいます。以下に主な姉妹都市を挙げます。

上海市（中華人民共和国）- 2000年
ジョグジャカルタ（インドネシア）- 2007年
青島市（中華人民共和国）- 2008年
重慶市（中華人民共和国）- 2008年
北海道（日本）- 2013年
ブルサ（トルコ）- 2013年
チャイントン（ミャンマー）- 2014年
成都市（中華人民共和国）- 2015年

これらの姉妹都市との交流を通じて、文化、経済、観光など、多岐にわたる分野での協力が推進されています。

外部リンク

チェンマイ - タイ国政府観光庁
ウィキメディア・コモンズには、チエンマイ県に関するメディアがあります。

チエンマイ県は、その豊かな自然と歴史、文化が融合した魅力的な地域であり、国内外から多くの人々を惹きつけています。

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