ダニー・カネル

ダニー・カネル：アメリカンフットボールと野球、二つの才能

ダニー・カネル（Danny Kanell）は、1973年11月21日生まれ、フロリダ州フォートローダーデール出身のアメリカンフットボール選手です。NFL（ナショナルフットボールリーグ）やアリーナフットボールリーグでクォーターバック（QB）として活躍しました。

プロ入りまでの道のり

フロリダ州立大学では、4年間で45試合に出場。パス成功率62.2%、6,372ヤードのパス、57タッチダウン（大学記録）、26インターセプトという輝かしい成績を残しました。また、1年次、2年次、4年次にはオレンジボウル、3年次にはシュガーボウルに出場。大学4年次にはオールアメリカンにも選出されるなど、その才能は早くから注目されていました。

NFLでの活躍

1996年のNFLドラフトで、ニューヨーク・ジャイアンツから4巡目指名を受け入団。同年10月には第2QBに昇格し、11月3日のアリゾナ・カージナルス戦で負傷したデーブ・ブラウンのリリーフとして出場、パス27本中14本成功、128ヤード、1タッチダウンを記録し、チームを勝利に導きました。1997年には、アリゾナ・カージナルス戦で初先発を果たし、10試合に先発出場。1,740ヤード、11タッチダウン、9インターセプトの成績を残し、チームをNFC東地区優勝に導きました。プレーオフでは、ミネソタ・バイキングス戦でパス32本中16本成功、199ヤード、1タッチダウンを記録しましたが、チームは惜しくも敗れました。

1998年、カネルはジャイアンツと3年950万ドルの契約を結び、開幕から先発QBを任されました。しかし、チームは3勝7敗となり、ケント・グレアムにポジションを奪われました。この年の成績は、10試合出場、パス299回中166回成功、1,603ヤード、11タッチダウン、10インターセプトでした。

1999年、ジャイアンツはケリー・コリンズを獲得し、サラリーキャップを空けるためにカネルを解雇。その後、ダン・リーブスがヘッドコーチを務めるアトランタ・ファルコンズと契約し、クリス・チャンドラーの控えQBとなりました。ファルコンズには2シーズン在籍し、先発2試合を含む8試合に出場、パス200本中99本成功、1,117ヤード、6タッチダウン、9インターセプトを記録しました。

2002年には、アリーナフットボールリーグのニューヨーク・ドラゴンズに加入し、1シーズンを過ごしました。2003年には、デンバー・ブロンコスの第3QBとなり、ジェイク・プラマー、スティーブ・バーラインの故障により2試合に先発出場。この年、103回のパスを投げて2タッチダウン、5インターセプトを記録しました。2004年シーズンもプラマーの控えQBとしてチームに残留しましたが、出場機会はありませんでした。

野球選手としての顔

カネルは、高校時代にはミルウォーキー・ブルワーズからドラフト指名を受け、大学でも野球を続けました。大学1年次、2年次には28試合に出場。大学3年次終了時点では、ニューヨーク・ヤンキースからドラフト24巡目で指名を受けましたが、NFL選手を目指すことを決意しました。アトランタ・ファルコンズを解雇された2001年には、アトランティックリーグのニューアーク・ベアーズで一塁手、三塁手、指名打者として1年間プレーしました。レジー・ジャクソンやドン・マッティングリーに憧れ、ヤンキースでのプレーを目標としていました。

家族

父親はマイアミ・ドルフィンズのチームドクターを務めた医師です。

ダニー・カネルは、アメリカンフットボールと野球、二つの才能を持つアスリートとして、その名を歴史に刻んでいます。

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