バスカード (栃木県)

栃木県宇都宮市周辺で利用されていたバスカード

このバスカードは、栃木県宇都宮市周辺を発着する路線バスで利用されていた磁気式のプリペイドカードです。制度上は回数乗車券として扱われていました。

概要

1993年6月1日に、関東自動車がバスカードを導入しました。その後、2001年10月1日には東野交通（宇都宮・真岡地区）とジェイアールバス関東（宇都宮支店）も利用可能になり、共通利用ができるようになりました。導入当初から前乗り・前降り方式を採用していた関東自動車の方式に合わせるため、一旦中乗り・前降りに変更していたジェイアールバス関東も、バスカード導入を機に再び前乗り・前降りに変更しました。また、バスカードの共通化に合わせて、停留所ポールを統合したり、停留所名を統一したり、競合路線におけるクローズドドアシステムを改めるなど、利用者にとってより利便性の高い施策も実施されました。この3社で使用できたことから、「三社共通バスカード」という愛称で親しまれていました。

地域連携ICカード「totra」導入に伴う車内機器の取り替え期間のため、バスカードは2020年11月30日に販売を終了し、2021年1月4日をもって利用を終えました。利用終了後には、バス会社窓口で「残金×販売額÷額面額」で計算された金額が無手数料で払い戻されました。

導入事業者と利用可能路線

関東自動車

一般路線
旧東野交通路線のうち、宇都宮・真岡地区の一般路線
コミュニティバスは基本的に利用不可だが、一部路線（ゆうがおバス、鹿沼市民バスの古峰原線、日光市営バスの下小林線）のみ利用可能

ジェイアールバス関東

宇都宮支店の一般路線

カードの種類

普通カード
1,100円券（発売額1,000円）
3,370円券（発売額3,000円）
5,700円券（発売額5,000円）
昼間カード
3,800円券（発売額3,000円）: 9時30分～15時30分の間に乗車する場合に利用可能。降車時刻が15時30分を過ぎても利用可
バス利用デーカード
1,400円券（発売額1,000円）: 毎月1日と15日のみ利用可能
いきいき70
発売額1,000円で5,000円分の利用が可能。宇都宮市内在住の70歳以上限定。2020年4月より10,000円分に増額されたが、2020年10月31日をもって交付終了
200円券（イベントなどで配布）

カードのデザインは共通デザインのほか、公共施設の開設記念デザインもありました。関東自動車が単独で発売していたカードも、3社共通で利用可能でした。JRバス関東と東野交通個別のデザインはありませんでした。

発売場所

普通カード、昼間カード、バス利用デーカード

関東自動車の営業所（一部エリア外の営業所を除く）、定期券販売センター
JRバス関東宇都宮支店

普通カードのみ

バス車内（JRバス関東のみ、昼間カード、バス利用デーカードも購入可能）※売り切れの場合あり
利用可能エリア内のコンビニエンスストアの一部店舗
宇都宮市役所、栃木県庁の生協売店

いきいき70

宇都宮市役所、同市各地区市民センター

使用方法

乗車時にカードリーダー（前乗り前降り方式のため運賃箱上にある乗降一体型のもの）にカードを通し、降車時に再度カードリーダーに通すと、運賃が差し引かれます。

複数人での利用や小児運賃、割引運賃の適用を受ける場合、あるいは乗車時にカード挿入を忘れた場合は、降車時にカードを通す前に運転士に申告する必要があります。

カード残額が不足する場合は、別のカードを使うか、不足分を現金で支払う必要があります。

参考資料

定期券･バスカード－関東自動車株式会社
バスカード・乗車賃割引制度｜宇都宮市公式Webサイト

関連項目

パスネット: 県内では東武鉄道（鉄道線）が導入していた磁気カード（2008年度に終了）
バス共通カード（東京圏）
PASMO: 東武鉄道・東武バス日光が導入
Suica: ジェイアールバス関東の他地域路線で導入
共通乗車制度: 乗車券の共通利用について

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