ブルー・マウンテンズ国立公園

ブルー・マウンテンズ国立公園

ブルー・マウンテンズ国立公園は、オーストラリア、ニューサウスウェールズ州に位置する広大な国立公園です。シドニーの西約81キロメートルに位置し、グレートディヴァイディング山脈のブルー・マウンテンズ地域に広がっています。公園の面積は267,954ヘクタールに及びます。「マウンテンズ」という名前がついていますが、実際には高原地帯であり、いくつかの川が流れています。最高地点はウェロング山の標高1,215メートル、最低地点はネピアン川の標高20メートルです。スリー・シスターズをはじめとする印象的な峡谷景観で知られています。

特徴

公園の名前の由来は、ユーカリの木から揮発されるオイルが太陽光に反射し、空が青く霞んで見える現象からきています。この独特な景観が、多くの人々を魅了しています。

歴史

1932年、自然保護運動家のマイルス・ダンフィーが、グレーター・ブルー・マウンテンズ国立公園の計画を提案したのが始まりです。この計画は、現在のブルー・マウンテンズ国立公園だけでなく、ウォレミー国立公園、カナンガラ-ボイド国立公園、ナッタイ国立公園など、広大な地域を含むものでした。1959年にはレッド・マウンテンズ国立公園が開園し、2000年11月にはグレーター・ブルー・マウンテンズ地域の一部として世界遺産に登録されました。

地理

公園はグレートディヴァイディング山脈の東側に位置しています。高原は西から東へ、標高約1,100メートルのヴィクトリア山から標高200メートル弱のグレンブロック周辺にかけて傾斜しています。公園内には、ウォランガンベ川（北部）、グロス川（中央部）、コックスズ川とウォロンディリ川（南部）という4つの主要な河川があります。これらの川は、公園内の集水域の大部分を担っています。特にコックスズ川とウォロンディリ川は、公園のすぐ外側にあるワラガンバダムに流れ込み、シドニーの主要な飲料水源となっています。

地質

ブルー・マウンテンズは、地質学的にグレーター・シドニー盆地の一部です。シドニー盆地は過去3億年にわたって形成された堆積岩の層から成り立っており、ブルー・マウンテンズもこの期間に盆地の西側を隆起させる地殻変動によって形成されました。近年では、玄武岩を伴う火砕流が周辺地域を覆い、山頂部でその露頭がわずかに見られることがあります。

観光

ブルー・マウンテンズ国立公園は、オーストラリア国内で最も人気のある観光地の1つです。多くの観光客は、ウェントワース滝やブラックヒース間の展望台から公園を眺めるだけで、実際に園内へ足を踏み入れることは少ないようです。公園内では、渓谷や滝の景色を楽しんだり、公園から離れた地域でキャニオニングやロッククライミングなどのアクティビティを楽しむことができます。

スリー・シスターズ

公園内には、スリー・シスターズと呼ばれる3本の切り立った奇岩（砂岩）があります。これには、アボリジニの伝説が関連しており、3姉妹が父の魔法によって岩に変えられたという物語が伝えられています。また、日本のテレビ番組「第13回アメリカ横断ウルトラクイズ」のロケーション地としても使用されたことがあります。

関連項目

グレーター・ブルー・マウンテンズ地域

外部リンク

ブルー・マウンテンズ国立公園公式サイト

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