ホワイト・クイーン 白薔薇の女王

ホワイト・クイーン 白薔薇の女王

『ホワイト・クイーン 白薔薇の女王』（原題: The White Queen）は、2013年に制作されたイギリスのテレビ[[ドラマ]]シリーズです。この作品は、フィリッパ・グレゴリーの小説「The Cousins' War」シリーズを原作とし、15世紀後半のイングランドで繰り広げられた薔薇戦争を背景に、王位を巡る陰謀と愛憎劇を描いています。

あらすじ

物語は、ランカスター家とヨーク家の間で30年にも及ぶ激しい戦い「薔薇戦争」の時代を舞台に展開されます。ヨーク家のエドワード4世に見初められ王妃となったエリザベス・ウッドヴィル、リチャード3世の妃となるアン・ネヴィル、そして後のヘンリー7世の母となるマーガレット・ボーフォートの3人の女性たちの視点から、複雑な人間関係と政治的策略が描かれます。特に、シェイクスピアの戯曲で悪役として描かれてきたリチャード3世を、思慮深く誠実な人物として再解釈している点が大きな特徴です。

登場人物

ヨーク家

エリザベス・ウッドヴィル：ランカスター派の家系に生まれたが、エドワード4世の王妃となる。魔女と恐れられながらも、強い意志と愛で運命を切り開いていく。演：レベッカ・ファーガソン
ジェケッタ・ウッドヴィル：エリザベスの母。予知能力を持ち、魔術を操る。演：ジャネット・マクティア
リヴァーズ伯：エリザベスの父。娘の結婚によって王家の重臣となる。演：ロバート・ピュー
アンソニー・ウッドヴィル：エリザベスの弟で、エドワード4世の側近。誠実でエリザベスの最大の理解者。演：ベン・ラム
エドワード4世：ヨーク朝の初代国王。奔放な性格で多くの愛人を持つ。演：マックス・アイアンズ
ジョージ：エドワード4世の弟。野心家で、ウォリック伯の傀儡となる。演：デヴィッド・オークス
リチャード：エドワード4世の弟。後のリチャード3世。騎士道精神を重んじる。演：アナイリン・バーナード
セシリー公爵夫人：ヨーク三兄弟の母。エリザベスを敵視する。演：キャロライン・グッドール
ウォリック伯：エドワード4世の従兄弟で側近。キングメーカーの異名を持つ。演：ジェームズ・フレイン
イザベル・ネヴィル：ウォリック伯の娘で、ジョージの妻。演：エレノア・トムリンソン
アン・ネヴィル：ウォリック伯の娘で、リチャードの妻。エリザベスを憎み続ける。演：フェイ・マーセイ

ランカスター家

マーガレット・オブ・アンジュー：ランカスター朝のヘンリー6世の妃。勇猛な為政者。演：フィーラ・バーテンス
ヘンリー6世：ランカスター朝最後の王。戦乱の中で正気を失う。演：デイヴィッド・シェリー
マーガレット・ボーフォート：ランカスター派の貴族。信仰心篤く、息子のヘンリーを王位に就けることを目指す。演：アマンダ・ヘイル
* ヘンリー・チューダー：マーガレットの息子。後のヘンリー7世。演：マイケル・マーカス

作品の特徴

本作は、歴史上の出来事をドラマティックに描くと同時に、女性たちの視点から物語を語ることで、当時の社会や政治情勢をより深く理解できる作品となっています。特に、リチャード3世の人物像を再解釈し、彼を単なる悪役ではなく、複雑な内面を持つ人物として描いている点が、他の歴史ドラマとは一線を画しています。

制作と評価

制作には2500万ポンドの予算が投じられ、大規模なセットや衣装が用意されました。批評家からの評価も高く、ゴールデングローブ賞やプライムタイム・エミー賞など、数々の賞にノミネートされています。また、Rotten Tomatoesでは80%の批評家支持率を獲得し、Metacriticでは70/100という評価を得ています。

日本での展開

日本では、2020年4月からSTARZPLAYで日本語字幕・吹き替え版が配信され、2021年1月からはチャンネル銀河で日本語字幕版が放送されています。


『ホワイト・クイーン 白薔薇の女王』は、歴史ドラマファンだけでなく、人間ドラマが好きな方にもおすすめの作品です。ぜひ、この壮大な物語を堪能してください。

もう一度検索