ボノム・リシャール (空母)

USSボノム・リシャール(CV/CVA-31)

USSボノム・リシャール(CV/CVA-31)は、アメリカ海軍のエセックス級航空母艦の1隻で、同級としては14番目に就役しました。エセックス級の中でも後期に建造された艦であり、艦首延長などの設計変更が施された「短船体型」に区分されます。艦名は、ジョン・ポール・ジョーンズが乗艦したフリゲート「ボノム・リシャール」（フランス語で「善良なリチャード」の意）に由来します。

艦歴

第二次世界大戦

1944年11月に就役した「ボノム・リシャール」は、1945年3月に太平洋戦線に加わり、大東島への攻撃や日本本土への最終攻撃に参加しました。終戦後の1946年には、復員兵輸送作戦にも従事しています。

朝鮮戦争

戦後の海軍縮小により一時予備役となりますが、朝鮮戦争の勃発を受けて1951年に現役復帰。朝鮮半島沖での作戦に参加し、艦載機による攻撃を行いました。水豊ダムへの攻撃作戦にも参加しています。当時、アメリカ海軍はエセックス級8隻と護衛空母6隻を投入しましたが、太平洋戦争からの参加艦は「ボノム・リシャール」を含め僅か3隻でした。

近代化改装

1953年5月からは大規模な近代化改装（SCB-27CおよびSCB-125）を受け、飛行甲板の延長、アングルド・デッキ化、ハリケーンバウの採用、蒸気カタパルトの装備など、大幅な性能向上が図られました。1955年9月に再就役し、第七艦隊に配備。西太平洋やインド洋での航海を重ねました。トンキン湾事件時には、ジョージ・スティーヴン・モリソン提督が指揮を執っていました。

ベトナム戦争

1965年、ベトナム戦争が拡大すると、「ボノム・リシャール」は3度目の実戦参加を果たします。6年間にわたり東南アジアでの作戦に従事し、艦載機は北ベトナム軍のMiG戦闘機との交戦や、地上部隊、建造物への攻撃を行いました。

退役

1970年に任務を解かれ、1971年7月に退役。その後、モスボール処理を経て、1992年3月にスクラップとして売却されました。第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争での戦功により、多数の従軍星章を受章しています。艦名は、ワスプ級強襲揚陸艦の6番艦に引き継がれました。

「ボノム・リシャール」は、その長い艦歴の中で、常にアメリカ海軍の最前線で活躍し、数々の戦功を挙げた、まさに伝説的な航空母艦と言えるでしょう。

ギャラリー

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参考文献

Raven, Alan (1988). Essex-Class Carriers. Annapolis, Maryland: Naval Institute Press. ISBN 0-87021-021-1
Friedman, Norman (1983). U.S. Aircraft Carriers: An Illustrated Design History. Annapolis, MD: Naval Institute Press. ISBN 0-87021-739-9
NavSource Online: Aircraft Carrier Photo Archive USS BON HOMME RICHARD (CV-31)

関連項目

アメリカ海軍航空母艦一覧
アメリカ海軍艦艇一覧

外部リンク

NavSource Online: Aircraft Carrier Photo Archive USS BON HOMME RICHARD (CV-31)
USS Bon Homme Richard (CV 31)
USS Bon Homme Richard
USS Bon Homme Richard CV/CVA 31
U.S. Navy Ships in WWII Dazzle Camouflage 1944-1945 Aircraft Carriers Fleet Carriers USS Bon Homme Richard

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