ミシシッピ軍

北軍ミシシッピ軍 (Army of the Mississippi)

南北戦争の際、北軍には「ミシシッピ軍」と呼ばれる部隊が存在しました。この部隊はミシシッピ川に由来し、初めて編成されたのは1862年で、その後1863年にも再編成が試みられました。しかし、1862年の部隊は8ヶ月間存続する一方、1863年の編成はわずか8日で解散してしまいました。

歴史

1862年のミシシッピ軍

初代のミシシッピ軍は、1862年2月29日にジョン・ポープ少将の指揮のもと設立されました。設立当初は2個の歩兵師団から成り、主にミシシッピ川沿いで作戦を行いました。ポープはミズーリ州ニューマドリッドに向けて進軍を開始し、その際には近隣の軍管区から援軍が集結し、最終的に5個師団に構成されました。

指揮下の師団には、デービッド・スタンレレー、シュイラー・ハミルトン、ジョン・パーマー、イレーザー・パイン、ジョセフ・プラマーといった新たな師団長が就任し、さらにゴードン・グレインジャーの指揮する騎兵旅団やナポレオン・ビュフォードの船艇旅団が加わることで、ミシシッピ軍の兵力は増強されました。この兵力でミシシッピ軍はアイランドNo.10の戦闘に参加し、勝利を収めてその占領を果たしました。

勝利後、ミシシッピ軍は3個師団に再編成され、ヘンリー・ハレック少将の西部方面軍の左翼部隊として活動しました。特にコリンスの包囲戦では、第1師団と第2師団がウィリアム・ローズクランズ少将、第3師団と第4師団がハミルトン准将の指揮の下で同時に作戦を展開しました。この戦闘の結果、ミシシッピ軍はコリンスを占拠し、その後ポープはバージニア軍の司令官に転任し、ローズクランズが新たにミシシッピ軍の指揮を執ることとなりました。以降、ミシシッピ軍はテネシー軍の援軍を受けて、イウカの戦いや第二次コリンスの戦いに勝利し、しかしローズクランズもまたオハイオ軍に転任となり、ミシシッピ軍はその後解散する運命に至りました。

1863年のミシシッピ軍

1863年1月4日、ジョン・A・マクラーナンド少将がミシシッピ川を下る遠征部隊の指揮官に任命されました。彼はテネシー軍に属する2つの軍を率い、自身の第13軍団とウィリアム・シャーマン少将が指揮する第15軍団で編成された部隊を「ミシシッピ軍」と名付けました。第13軍団がミシシッピ軍第1軍団、第15軍団が第2軍団という形で再編成されました。

しかし、マクラーナンドはアーカンソー・ポストの戦いには成功したものの、戦況は必ずしも有益ではありませんでした。テネシー軍の指揮官であるユリシーズ・グラントは彼に信頼を寄せておらず、マクラーナンドの指揮下で操作をしたシャーマン及びアンドリュー・H・フット提督も彼に疑問を抱いていました。結果として、グラントは自ら遠征軍を指揮すると決定し、1863年の1月12日には第13軍団と第15軍団がテネシー軍へ戻され、ミシシッピ軍は再び消滅することとなりました。

歴代軍司令官

1862年

• - ジョン・ポープ
• - ウィリアム・ローズクランズ

1863年

• - ジョン・A・マクラーナンド

参考資料

• - Eicher, John H., & Eicher, David J., Civil War High Commands, Stanford University Press, 2001, ISBN 0-8047-3641-3.

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このミシシッピ軍の歴史は、南北戦争の激動の中での戦闘と戦略の変化を反映しており、彼らの活動は北軍の戦線における重要な要素となりました。

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