リーヒ級ミサイル巡洋艦

リーヒ級ミサイル巡洋艦

リーヒ級ミサイル巡洋艦（Leahy-class guided missile cruisers）は、アメリカ海軍が1958年から運用を開始したミサイル巡洋艦の艦級です。基本計画番号はSCB-172で、最初は9隻が建造され、1962年から就役を開始しました。1975年に艦級がミサイル巡洋艦（CG）に再分類され、アメリカ海軍史上最小のミサイル巡洋艦として知られるようになりました。

背景

この艦級の起源は、第二次世界大戦後にさかのぼります。1948年度の計画で建造されたミッチャー級[[駆逐艦]]は、基準排水量を3,600トン、全長149メートルに拡大しており、これにより通常の駆逐艦とは異なる艦隊駆逐艦としての地位を確立しました。1951年には「ノーフォーク」が対潜巡洋艦として建造され、1953年度計画からは小型で安価なフォレスト・シャーマン級が建設されました。

1954年には海軍のシンドラー委員会が、量産向けよりも強力な単機能艦の整備を提案しました。これを受け、1956年度からは次世代の護衛艦、ファラガット級の建造が開始されましたが、これも途中でミサイル艦に変更されました。このようにして、テリアミサイルを搭載したミサイル艦が求められ、同年の5月31日にダブル・エンダー配置の艦種が指示され、リーヒ級の建造計画が立ち上がりました。

設計

リーヒ級では、ファラガット級と同様の長船首楼型の船体が採用され、デザイン案ではA案とB案が提案されました。最終的にはA案の方がコスト面と速力で優れていたため、こちらが選ばれました。艦型は航続距離の延伸と指揮統制区画の拡大が求められたため、ファラガット級に比べて大きく拡張されました。艦首にはMk.10 GMLSが搭載され、波浪から守るためのハリケーン・バウ構造が採用されています。

装備と武器システム

C4ISR（指揮、制御、通信、コンピュータ、情報、監視、偵察）システムとしては、3次元[[レーダー]]にはAN/SPS-39やAN/SPS-52が使われ、対水上捜索にはAN/SPS-10が搭載されています。防空能力を高めるために1966年度からAAW改修が行われ、戦闘指揮所には海軍戦術情報システム（NTDS）が導入されました。

武器システムの要求は、対空・対水上・対潜の任務を果たすものでした。しかしリーヒ級は、フリゲートとしては唯一、対水上打撃戦用の艦砲を持たず、テリアミサイルとアスロックが主な対艦兵器として想定されました。前後に配置されたMk.10 GMLSは、ミサイルの発射能力と巨大な弾庫を備えており、AAS（対空システム）も改修され、最新のミサイルが運用されました。

活動と最期

リーヒ級の艦は、1990年代前半まで現役で活動しましたが、最終的には全艦が退役し、海事局に移管されました。9隻の艦のうち、2隻が国防予備船隊としてカリフォルニア州に係留されています。

参考文献

• - Friedman, Norman. 2004. "U.S. Destroyers: An Illustrated Design History, Revised Edition".
• - Gardiner, Robert. 1996. "Conway's All the World's Fighting Ships 1947-1995".
• - Moore, John E. 1975. "Jane's Fighting Ships 1974-1975".

このようにリーヒ級ミサイル巡洋艦は、アメリカ海軍の艦船史に名を刻む重要な艦級であり、その設計と運用における革新が評価されています。

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