三条西信子

三条西信子の生涯

三条西信子（さんじょうにし のぶこ）は、1904年（明治37年）3月30日に、久邇宮邦彦王（くにのみや くにひこおう）と妃俔子（きみこ）の第2王女として誕生しました。旧名は信子女王（のぶこじょおう）といい、皇室典範における敬称は殿下でした。彼女は、後の香淳皇后（こうじゅんこうごう）の妹であり、上皇明仁（あきひと）の叔母、そして今上天皇徳仁（なるひと）の大叔母にあたる皇族です。

幼少期から結婚まで

信子女王は、久邇宮家において多くの兄弟姉妹と共に育ちました。特に、姉の良子女王（後の香淳皇后）と妹の智子女王（ともこじょおう）とは年齢も近く、常に一緒に過ごし、姉の良子女王に心酔していたとされています。1918年（大正7年）に良子女王が皇太子裕仁親王（後の昭和天皇）と婚約すると、良子女王は宮邸内に設けられた学問所で教育を受けることになり、信子女王と智子女王も共に教育を受けました。1924年（大正13年）12月9日、信子女王は三条西実義（さんじょうにし さねよし）伯爵の嫡男、三条西公正（さんじょうにし きみまさ）に降嫁し、侯爵夫人となりました。

社会活動

1936年（昭和11年）、信子夫人は大日本連合婦人会の理事長に推され、翌年には会長に就任しました。この団体は、女性の教化を目的とした組織であり、信子夫人はその活動の中心人物として活躍しました。しかし、1941年（昭和16年）末に同会は解散を決議し、翌年には大日本婦人会へと統合されました。また、同時期には、吉岡彌生（よしおか やよい）と共に国民精神総動員中央連盟の評議員も務め、社会的な活動にも積極的に参加しました。

逝去

1945年（昭和20年）11月8日、信子夫人は41歳で逝去しました。その訃報を受け、実姉である香淳皇后をはじめとする皇族・王公族が喪に服しました。

子女

信子夫人と三条西公正の間には、以下の子女がいます。

長男：三条西実謙（さねかね）
長女：淑子（よしこ）（四条隆貞男爵夫人）
次女：咊子（わかこ）（木下利福子爵夫人）
次男：久邇実栄（くによし みつひで）（久邇邦久養子） - 実栄の伯父にあたる久邇邦久の養子となる
三女：洋子（ようこ）（北島貴孝男爵長男北島英孝夫人）
四女：澄子（すみこ）

栄典

1924年（大正13年）11月17日、勲二等宝冠章を受章しました。

系譜

（系譜図は省略）

参考文献

大日本聯合婦人会『沿革史』大日本聯合婦人会、1942年。
女性自身編集部 編『昭和の母皇太后さま : 昭和天皇と歩まれた愛と激動の生涯 : 保存版』光文社、2000年7月。

関連事項

香道
国民精神総動員

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