中央ギリシャ

中央ギリシャは、ギリシャの中央部を指す地理的な地域名称であり、同時にギリシャ共和国の広域自治体であるペリフェリア（地方）の一つです。ペリフェリアの首府はラミアに置かれています。地理的な意味での「中央ギリシャ」は、ペリフェリアとしての「中央ギリシャ地方」よりも広い範囲を指し、アテネを含むアッティカ地方や、イオニア海に面するエトリア＝アカルナニア県も含まれます。

名称

「中央ギリシャ」は、ギリシャ語で「ステレア・エラダ」（Στερεά Ελλάδα）または「ステレア・エラス」（Στερεά Ελλάς）と呼ばれ、英語では「Continental Greece」または「Mainland Greece」と訳されます。これは「大陸ギリシャ」や「ギリシャ本土」を意味し、ペロポネソス半島と対比する際に用いられます。また、「中央ギリシャ」は「ケントリキ・エラダ」（Κεντρική Ελλάδα）とも呼ばれ、歴史的には「ケルソス・エラス」（Χέρσος Ελλάς）とも呼ばれていました。さらに、この地域を指す言葉として「ルメリ」（Ρούμελη）がありますが、これは元々より広い範囲を指す概念でした。

地理

現在の行政区画であるペリフェリアとしての中央ギリシャ地方は、地理的な「中央ギリシャ」の東側を占めています。北はテッサリア地方、東南はアッティカ地方、西は西ギリシャ地方（エトリア＝アカルナニア県）に隣接し、南はコリント湾を挟んでペロポネソス地方と向き合っています。東はエーゲ海に面し、ギリシャで2番目に大きな島であるエヴィア島もその領域に含まれます。面積は15,549平方キロメートル、人口は2021年時点で508,254人です。1987年まで行政区画として存在した地理的な意味での「中央ギリシャ」は、アテネ首都圏を含み、西はイオニア海まで広がります。その面積は24,818.3平方キロメートル、人口は2001年時点で4,591,568人でした。1832年に独立した当時のギリシャの国土は、この地理的な「中央ギリシャ」とペロポネソス半島、およびいくつかの島々で構成されていました。

地勢

中央ギリシャ地方の西部から中部にかけては、アルバニア国境付近から続くピンドス山脈が連なっており、ギリシャで最も山地が多い地域です。ギリシャで5番目に高いギオナ山（2,510m）をはじめ、ヴァルドゥシア山（2,495m）、パルナッソス山（2,457m）、ティムフリストス山（2,315m）、イティ山（2,152m）などがそびえ立ちます。主要な川としてはスペルヒオス川やモルノス川があり、特にモルノス川のモルノス貯水池は地域の水資源として重要な役割を果たしています。

気候

中央ギリシャの気候は、地中海性気候の内陸部の特徴を示し、乾燥した気候が特徴です。

主要な都市

人口1万人以上の主要都市には、以下の都市があります。

ハルキダ（エヴィア県ハルキダ市）：53,584人
ラミア（フティオティダ県ラミア市）：46,406人
ティーヴァ（ヴィオティア県ティーヴァ市）：21,211人
リヴァディア（ヴィオティア県リヴァディア市）：20,061人

中央ギリシャ地方最大の都市は、エウボイア島にあるハルキダで、ペリフェリアの首府であるラミアがそれに続きます。

行政区画

中央ギリシャ地方は、以下の5つの行政区（ペリフェリアキ・エノティタ）から構成されています。これらの地区は、2011年1月施行のカリクラティス改革以前は自治体としての県（ノモス）でした。

エヴィア県
ヴィオティア県
フティオティダ県
エヴリタニア県
* フォキダ県

また、中央ギリシャ地方には25の基礎自治体である市（ディモス）が存在します。

これらの情報からも分かるように、中央ギリシャは歴史的、地理的に重要な地域であり、多様な自然と文化を持つ地域です。

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