久我信通

久我信通（こが のぶみち）は、江戸時代後期の公卿であり、官位は正二位・内大臣にまで昇りました。曽祖父には久我通名がいます。

経歴

宝暦6年（1756年）に久我家の養子に入り、同年叙爵。清華家当主として異例の速さで昇進を重ね、侍従、左近衛権少将、左近衛権中将を経て、宝暦13年（1763年）には従三位となり公卿に列しました。その後、踏歌節会外弁、権中納言を歴任し、明和5年（1768年）には従二位に昇叙。英仁親王（後の後桃園天皇）の立太子に伴い、春宮権大夫に任じられました。明和7年（1770年）に後桃園天皇が即位すると、春宮権大夫を辞任。明和8年（1771年）には権大納言に就任しました。

安永4年（1775年）には、後桜町上皇の院執権に任じられ、朝廷内での影響力を高めます。安永5年（1776年）には武家伝奏に就任し、寛政3年（1791年）まで長きにわたりその職を務めました。武家伝奏在任中の寛政元年（1789年）には、右近衛大将、右馬寮御監にも任じられています。寛政3年（1791年）に内大臣に就任しますが、翌寛政4年（1792年）には辞任しました。

寛政4年（1792年）には、朝廷と幕府の間で典仁親王への尊号一件が発生。信通は朝廷側の代表として、中山愛親、正親町公明らと共に江戸へ下向し、幕府との交渉に当たりました。

系譜

父：広幡長忠
母：家女房
養父：久我敏通
妻：一条道香の娘
子女：
女子：綾姫（肥後新田藩主 細川利致室）
女子：西洞院信庸室
養子：久我通明（実父は中院通維）

関連作品

大奥（フジテレビ、2024年、演：鈴木仁）

関連項目

久我家
* 尊号一件

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