九州産交バス高速営業所

九州産交バス高速営業所：熊本を拠点とする高速バス運行の中枢

九州産交バス高速営業所は、熊本県熊本市西区上代に位置する、九州産交バスの主要営業所です。同社が運行する様々な路線バスの拠点として、重要な役割を担っています。熊本市内からの高速バスや特急バスの運行に加え、九州横断バスや熊本空港リムジンバスといった空港連絡バスの運行も管轄しており、熊本県内外の交通を支えています。

沿革と組織

この営業所は、2007年10月1日に九州産交バス中央営業所と九州産交バス小島営業所が統合された旧・熊本営業所を起源としています。当初は一般路線バスを含めた全ての路線を担当していましたが、2012年4月1日の組織改編により、一般路線を担当する路線バス営業所と、高速バス・特急バス路線などを担当する高速バス営業所へと分割されました。そして、2021年10月1日の組織改編で、高速バス営業所は現在の「高速営業所」へと名称変更されました。現在では、敷地内には一般路線バスを担当する熊本営業所、産交バス熊本営業所、さらに九州産交バス・産交バス・九州産交オートサービスの本社も併設されています。

営業所施設と本荘車庫

営業所は「西部車庫」バス停の近くにあり、九州産交バス熊本営業所の詳細情報も参照できます。しかし、高速バスの運行においては、西部車庫以外にもう一つの重要な施設があります。それが熊本市中央区琴平にある「本荘車庫」です。本荘車庫は、主に桜町バスターミナルや熊本駅発着便など、西部車庫を発着点としない路線の車両の折り返し拠点や乗務員休憩施設として機能しています。日中の待機や休憩場所として利用されるだけでなく、一部路線の夜間停泊にも対応しており、乗務員の仮眠施設も備えています。九州産交バスの車両だけでなく、西鉄バス、大分バス、熊本バスなどの車両も利用しています。

主要路線と共同運行

九州産交バス高速営業所は、数多くの路線を運行しています。主な路線として、福岡線（ひのくに号）、長崎線（りんどう号）、宮崎線（なんぷう号）、鹿児島線（きりしま号）、神戸大阪京都線（サンライズ号）、大阪京都線（あそ☆くま号）、福岡-宮崎線（フェニックス号）、福岡-黒川温泉線などがあります。これらの路線の多くは、西日本鉄道、長崎県営バス、宮崎交通、鹿児島交通、南国交通、近鉄バス、日田バス、JR九州バスなど、他社との共同運行形態を取っています。

さらに、特急バス路線として、大分線（やまびこ号）、延岡線（たかちほ号）、九州横断バス、阿蘇登山線なども運行しています。これらは、大分バス、宮崎交通などとの共同運行です。また、熊本空港リムジンバスも重要な路線です。

路線沿革

特に福岡-黒川温泉線は、2005年から試験運行を経て、2007年から通年運行が開始されました。運行開始以来、経路変更やダイヤ改正、運行事業者変更など、様々な歴史を歩んできました。2016年の熊本地震による運休を経て、現在は復旧し、運行を継続しています。

車両と車両管理

営業所には、スーパーハイデッカーやハイデッカー車両など、観光タイプの大型車両が多数在籍しています。日野セレガ、三菱エアロクイーン、三菱エアロバス、三菱エアロエース、いすゞガーラ、ヒュンダイユニバースなど、複数のメーカーの車両が運行に当たっています。近年は、経年劣化による車両更新や、他社からの移籍車両の導入も積極的に行われています。路線ごとに専用車が配置されているケースが多いですが、車両の状況によっては、他路線の車両が代走として使用されることもあります。空港リムジンバスにおいては、スロープ付きのノンステップバスやワンステップバスも導入されています。

まとめ

九州産交バス高速営業所は、熊本を拠点に、高速バスや特急バス、空港連絡バスなどを運行する重要な拠点です。多くの路線と共同運行会社、多様な車両を擁し、熊本県内外の交通ネットワークを支える役割を担っています。今後の発展にも期待が寄せられます。

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