京都府道38号京都広河原美山線

京都府道38号京都広河原美山線：古都と山里を結ぶ道

京都府道38号京都広河原美山線は、京都市下京区から南丹市美山町安掛に至る主要地方道であり、古都の喧騒から山里の静寂へと風景が移り変わる変化に富んだ道です。

概要

起点は、京都市の中心部、交通量の多い堀川五条交差点。そこから北へ、堀川通、加茂街道、鞍馬街道などを経由し、上賀茂や鞍馬といった歴史的な地を通過します。さらに北上すると、花脊峠や佐々里峠といった峠を越え、豊かな自然に囲まれた山村集落を抱える南丹市美山地区へと至ります。

この路線は、京都市左京区の北部山間地域（広河原、花脊など）と京都市街地を結ぶ重要な役割を担っており、京都バス花脊線が京阪出町柳駅との間で運行されています。鞍馬を経由して静市市原まで、この路線に沿ってバスが運行されています。

また、広河原には京都市唯一のスキー場である京都広河原スキー場があり、佐々里峠一帯は京都市と南丹市の境界となっており、冬期には閉鎖される区間があります。

路線データ

起点：京都市下京区堀川五条（堀川五条交差点＝国道1号・国道9号交点）
終点：南丹市美山町安掛（＝国道162号交点）
重要な経過地：なし

歴史

本路線の前身は、1959年（昭和34年）に京都府が初めて認定した一般府道である美山広河原京都線です。1964年（昭和39年）には主要地方道に指定され、京都広河原美山線として認定されました。

1993年（平成5年）には、京都市左京区鞍馬本町の百井別れで接続していた主要地方道43号鞍馬小出石線および同区花脊大布施町で接続していた主要地方道39号大布施京北線とともに両交点の区間が国道477号に昇格しました。

年表

1959年（昭和34年）12月18日：京都府が美山広河原京都線として府道路線認定。
1964年（昭和39年）12月28日：建設省が京都広河原美山線を主要地方道に指定。
1967年（昭和42年）2月10日：京都府が京都広河原美山線として府道路線認定。
1993年（平成5年）4月1日：京都市左京区鞍馬本町から同区花脊大布施町までの区間が国道477号の一部となる。
2000年（平成12年）12月9日：市原バイパス全線開通。
2004年（平成16年）4月19日：市原バイパスの旧道が道路区域から除外。
2015年（平成27年）3月25日：二ノ瀬バイパス供用開始。
2022年（令和4年）1月18日：南丹市美山町芦生地内で道路崩落が発生。3月14日に迂回路により通行止め解除。

路線状況

京都市北区上賀茂から左京区鞍馬にかけて、バイパス道路の建設が進められています。市原バイパスと二ノ瀬バイパスは既に供用されており、野中バイパス、鞍馬バイパスが計画中です。佐々里峠を中心とする区間は、12月から翌年4月頃まで冬期閉鎖となります。

道路改良事業

都市計画道路賀茂川紫竹線拡幅整備事業：堀川通と加茂街道の交差点改良、信号機新設。
市原バイパス：旧道の交通渋滞緩和のために整備。2000年に全線開通。
二ノ瀬バイパス：鞍馬二ノ瀬町付近の狭隘区間を解消するために建設。2015年に一部供用開始。
鞍馬北工区：鞍馬本町地内の狭小区間を拡幅整備。

重複区間

京都府道37号二条停車場東山三条線
京都府道61号京都京北線
京都府道40号下鴨静原大原線
国道477号

道の駅

美山ふれあい広場

地理

起点は京都市の中心部ですが、北へ進むにつれて自然豊かな風景が広がります。花脊峠以北は京都丹波高原国定公園に指定されており、佐々里峠を挟んで桂川と由良川の源流域を通過します。沿線には、かやぶきの里・北村など、日本の原風景が残されています。

通過する自治体

京都府
京都市（下京区 - 中京区 - 上京区 - 北区 - 左京区）
南丹市

交差する道路

国道1号、国道9号
京都市道186号嵐山祇園線
京都府道37号二条停車場東山三条線
京都市道187号鹿ヶ谷嵐山線
京都府道101号銀閣寺宇多野線
京都市道181号京都環状線
京都府道61号京都京北線
京都府道40号下鴨静原大原線
京都府道361号上黒田貴船線
国道477号
京都府道110号久多広河原線
京都府道370号佐々里井戸線
京都府道369号八原田上弓削線
国道162号

峠

花脊峠
* 佐々里峠

沿線

沿線には、鞍馬寺、貴船神社、大原、美山かやぶきの里など、数多くの観光スポットがあります。四季折々の自然美も楽しむことができ、ドライブやツーリングにも最適な路線です。

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