今出川公興

今出川公興（いまでがわ きんおき）は、室町時代後期から戦国時代にかけての激動の時代を生きた公卿です。彼は左大臣である今出川教季の子として生まれ、公卿としての道を歩み始めました。

若き日の栄進

文明5年（1473年）、公興は従三位・左近衛中将に任ぜられ、公卿としての地位を確立します。翌文明6年（1474年）には、名を公尚から公興へと改めます。その後も順調に昇進を重ね、文明7年（1475年）には権中納言、文明8年（1476年）には正三位へと進みました。

文明12年（1480年）には権大納言に任ぜられ、公卿としての地位をさらに強固なものとします。延徳元年（1489年）には従二位に進み、右近衛大将・内大臣という要職を歴任しました。延徳2年（1490年）には正二位へと昇進し、その勢いは止まることを知りませんでした。

右大臣、そして左大臣へ

延徳3年（1491年）に一度官職を辞しますが、明応4年（1495年）には従一位に進みます。そして、明応5年（1496年）には右大臣に任ぜられ、ついに政治の中枢へと足を踏み入れます。翌明応6年（1497年）には、左大臣へと昇格し、永正2年（1505年）までその職を務め上げました。

今出川家の系譜

公興は、今出川家の重要な一員であり、その血筋は後世にも受け継がれています。父は左大臣の今出川教季、母は高倉永豊の娘です。妻は勧修寺教秀の娘であり、子には今出川季孝（1479-1519）がいます。また、娘の今出川興子は伏見宮邦高親王妃となりました。

今出川公興は、室町時代後期から戦国時代という激動の時代において、公卿として重要な役割を果たしました。彼の足跡は、日本の歴史に深く刻まれています。

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