今村康成

今村 康成（いまむら やすなり）

1978年10月19日生まれ。日本中央競馬会（JRA）において騎手としてキャリアを積んだ後、現在は調教助手として栗東トレーニングセンターで活躍しています。騎手時代は、特に障害競走を中心に多くのレースで手綱を取りました。

来歴

今村康成氏は、1997年にJRA競馬学校の騎手課程を第13期生として修了し、騎手免許を取得しました。同期には、秋山真一郎、勝浦正樹、武幸四郎、武士沢友治、松田大作、村田一誠といった顔ぶれが揃っていました。キャリアのスタートは古川平厩舎での所属でした。デビュー戦は1997年3月1日、阪神競馬場の第2レース。11番人気のヨサブロウに騎乗し、9着という結果でした。同年10月14日には地方競馬の舞台で初騎乗を果たし、11月1日には初めて障害レースに挑戦しましたが、10番人気のメモリーディーンで10着に終わりました。デビューイヤーは惜しくも勝利を手にすることはできず、最高着順は2着が2回という成績でした。

プロ2年目となる1998年、今村氏は待望の初勝利を挙げます。1998年4月18日、阪神競馬場の第3レースでリトルマーベルに騎乗。これが自身にとって136戦目となるレースでした。同年12月には特定の厩舎に所属せず、フリーの立場となります。

障害競走での初勝利は、2000年7月22日、小倉競馬場の障害未勝利戦でした。スリータイクーンを勝利に導き、障害専門騎手としての道を確かなものにしていきます。

今村氏のキャリアにおいて、最も輝かしい瞬間は2001年に訪れました。中山大障害という障害競走の最高峰レースにおいて、10頭立ての最低人気（単勝オッズ114.7倍）であったユウフヨウホウに騎乗。最後の直線では、圧倒的な支持を集めていたゴーカイとの激しい追い比べを制し、2馬身の差をつけて優勝しました。この勝利は、今村氏にとって唯一の重賞およびGI競走制覇となりました。レース後、彼は「最後の脚には自分でもビックリしました」と、自身の騎乗馬の能力に驚きと喜びの入り混じったコメントを残しています。

その後、2006年10月11日付で中尾正厩舎に、2008年3月21日付で飯田明弘厩舎に所属しましたが、その間には再びフリーの期間（2007年10月21日付から）も経験しています。

騎手としての最後のレースは、2012年12月15日の中京競馬場第7レースでした。メイショウリバーに騎乗し、結果は11着でした。レースを終え、「悔いはありませんし、やりきった感はあります。障害レースに乗ることが多かったので、気が抜けませんでしたが、今では全部が思い出です」と、自身の騎手生活を振り返る言葉を残しました。2012年12月20日付で正式に騎手を引退。そのまま飯田明弘厩舎で調教助手としての新たなキャリアをスタートさせました。調教助手としては、後のGI馬メイショウマンボなどを担当しています。

2014年、飯田明弘調教師の引退に伴い、飯田祐史厩舎へ移籍。現在も調教助手として、競走馬の育成に携わっています。

家族

今村氏には3人の娘さんと1人の息子さんがいます。特に長女の今村聖奈さんは、父と同じ競馬の世界へ進み、2019年に競馬学校に第38期生として入学。女性として16人目の競馬学校入学者となりました。そして、2022年度の新規騎手免許試験に合格し、同年3月1日からはJRA所属騎手として活躍しています。親子二代にわたるJRA騎手の誕生は、大きな話題となりました。

主な騎乗馬

今村康成氏が手綱を取った主な競走馬には以下のような馬がいます。

• - ギルデッドエージ（2001年 障害3歳上未勝利）
• - ユウフヨウホウ（2001年 中山大障害）
• - クルワザード（2006年 三木ホースランドパークジャンプステークス）

関連

騎手デビュー時に所属した古川平厩舎では、四位洋文元騎手が兄弟子にあたります。

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