伊集院町古城

鹿児島県日置市伊集院町古城

伊集院町古城（いじゅういんちょうふるじょう）は、鹿児島県日置市に位置する大字です。かつては薩摩国日置郡伊集院郷に属し、中伊集院村、伊集院町を経て、現在の日置市の一部となりました。郵便番号は899-2523で、2020年10月1日時点の人口は204人、世帯数は79世帯です。

地理

日置市の中央部に位置し、永吉川の上流域の台地上に広がっています。北には伊集院町下谷口、南には鹿児島市入佐町、西から北にかけては伊集院町飯牟礼、西には日吉町吉利、東には伊集院町恋之原と隣接しています。

地域の北部には、飯牟礼へと続く台地に茶畑が広がっており、多くの製茶工場が点在しています。南部は、西を古城川、東を永吉川の支流が流れ、その間に浸食谷が形成されています。浸食谷にはわずかな田んぼがあり、周囲は160m級の丘陵に囲まれています。

地名の由来

「古城」という地名は、伊集院町大田にある伊集院氏の居城であった一宇治城に対して、古い城があった場所という意味で名付けられました。この地名は、中世末期から近世にかけて定着したと考えられています。

河川

地域内には以下の河川が流れています。

古城川
永吉川

歴史

古城の成立と中世

「古城」という地名は、室町時代から確認されており、薩摩国伊集院の一部でした。応永11年の伊集院頼久・同為久連署寄進状に初めてその名が見られます。伊集院氏が居城を一宇治城に移す以前は、この地に城があったとされ、当時は飯牟礼の一部でしたが、中世前期頃に独立して「古城」と呼ばれるようになりました。

近世の古城

江戸時代には、古城村は薩摩国日置郡伊集院郷に属していました。村の石高は、時代によって異なり、「由緒再撰調」では201石余、「天保郷帳」及び「郡村高辻帳」では275石余、「三州御治世要覧」では208石余、「旧高旧領取調帳」では205石余と記録されています。

町村制施行以後

1889年（明治22年）の町村制施行により、伊集院郷の中部地域が合併して中伊集院村が成立し、古城村は中伊集院村の大字「古城」となりました。1936年（昭和11年）に中伊集院村が町制を施行し伊集院町となり、古城は伊集院町の大字となりました。

2005年（平成17年）5月1日、伊集院町は吹上町、東市来町、日吉町と合併して日置市が誕生しました。合併に先立ち、大字の名称について「字の区域は現行通りとし、現行の字の名称の前に当該字の属する合併前の町の名称を付する」という協定が結ばれました。これにより、大字名は「古城」から「伊集院町古城」へと変更されました。

人口

1995年以降の人口推移は以下の通りです。

施設

公共施設

古城公民館

小・中学校の学区

日置市立の小・中学校に通う場合の学区は、以下の通りです。

（学区については、最新の情報を確認してください）

交通

道路

広域農道: 日置広域農道

出身人物

有馬新七（幕末の学者・尊攘派志士、郷士・坂木四郎兵衛の子）

脚注

（脚注の内容は省略）

参考文献

『日本歴史地名体系 47 鹿児島県の地名』平凡社、1998年。ISBN 4-582-49047-6。
角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典 46 鹿児島県』角川書店、1983年。ISBN 978-4040014609。

関連項目

古城（曖昧さ回避ページ）

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