佐藤俊太郎

佐藤俊太郎は、1972年生まれの日本の指揮者です。

宮城県仙台市出身で、音楽家としてのキャリアをスタートさせました。ロンドン大学で政治学を学んだ後、王立音楽院に進みヴァイオリンを専攻しました。音楽への情熱を追求し、指揮者としての道を歩み始めます。

1996年にはイギリス室内管弦楽団を指揮し、准指揮者に就任。2000年から2003年まで、フィンランドのクオピオ交響楽団の指揮者を務め、2枚の北欧音楽のCDを録音しました。この時期から、北欧音楽の解釈に定評を得るようになります。

2003年には、母校である王立音楽院とエリザベス女王から王立音楽院会員（ARAM）の称号を授与されました。これは、彼の音楽界への貢献が認められた証と言えるでしょう。その後、8年間パリに在住し、さらに音楽への造詣を深めました。

2014年に帰国してからは、日本国内の主要なオーケストラにも客演を重ねています。これまでに、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、フィルハーモニア管弦楽団、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団、フィンランド放送交響楽団、オランダ放送交響楽団、ボストン室内管弦楽団、プラハ・フィルハーモニアなど、世界的に著名なオーケストラを指揮してきました。

日本国内では、札幌交響楽団、京都市交響楽団、読売日本交響楽団、新日本フィルハーモニー交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団、大阪フィルハーモニー交響楽団など、数々のオーケストラに客演し、その実力を高く評価されています。

特に、白井光子らとのマーラーの「大地の歌」（シェーンベルクによる室内楽版）の演奏は、非常に高い評価を受けています。また、ピンカス・ズーカーマン、ミッシャ・マイスキー、ナイジェル・ケネディといった著名なソリストとの共演も多く、その音楽性の幅広さを示しています。

2016年から2019年まで、札幌交響楽団の指揮者を務め、楽団の成長に大きく貢献しました。

佐藤俊太郎は、国際的な視野と高い音楽性を兼ね備えた、現代を代表する指揮者の一人として、今後の活躍が期待されています。


参考文献

ONTOMO MOOK『世界の指揮者名鑑866』音楽之友社、2010年。
公益財団法人　札幌交響楽団. “札幌交響楽団60年史デジタルアーカイブ”. 札幌交響楽団公式HP. 2022年11月19日閲覧。

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