倉敷福山道路

倉敷福山道路とは

倉敷福山道路は、岡山県倉敷市から広島県福山市に至る、総延長約55kmの地域高規格道路です。この道路は、国道2号のバイパスとして機能し、沿線地域の慢性的な交通混雑の緩和、交通事故の削減、そして円滑な移動性の確保を目的としています。1994年12月16日に計画路線として指定され、1998年には整備区間に格上げられました。

構成する道路

倉敷福山道路は、以下の道路で構成されています。

1. 玉島バイパス
2. 玉島笠岡道路（部分供用）
3. 笠岡バイパス（部分供用）
4. 福山道路（未供用）
5. 赤坂バイパス
6. 松永道路

このうち、玉島笠岡道路、笠岡バイパス（本線）、福山道路、松永道路（今津ランプ以西）は自動車専用道路として設計されています。

各道路の詳細

1. 玉島バイパス

起点：岡山県倉敷市中島（大西交差点、国道2号岡山バイパスに接続）
終点：岡山県倉敷市玉島阿賀崎
総延長：9.3km

1981年から1994年にかけて側道が、2002年までに高架部を含む全線が暫定2車線で供用開始されました。2020年3月14日には、高梁川大橋東詰から船穂JCTにかけての2.7km区間が「倉敷立体」事業により4車線で供用されています。

2. 玉島笠岡道路

起点：岡山県倉敷市玉島阿賀崎
終点：岡山県笠岡市西大島新田
総延長：13.9km

2015年に玉島西ICから浅口金光IC間の4.5kmが暫定2車線で供用開始されました。残る浅口金光ICから笠岡東IC（仮称）間の9.4kmは、2026年度の全線供用を目指して建設が進められています。

3. 笠岡バイパス

起点：岡山県笠岡市西大島新田
終点：岡山県笠岡市茂平
総延長：7.6km

2008年に一部区間の側道（2車線）が供用開始されました。2025年度には笠岡東IC（仮称）から新笠岡港東IC（仮称）間の2.8kmが開通予定です。

4. 福山道路

起点：岡山県笠岡市茂平
終点：広島県福山市赤坂町
総延長：16.5km

福山道路は、用地買収の難航により、一部区間を除き工事に着手できていません。芦田川西側の長和IC（仮称）から終点側の3.3kmは2001年に事業化され、2019年に着工されましたが、長和ICから起点側の13.2kmは2024年時点でも調査区間のままで、用地取得も進んでおらず、全線供用の見通しは立っていません。

5. 赤坂バイパス

起点：広島県福山市瀬戸町
終点：広島県福山市神村町
総延長：4.2km

1998年に全線が暫定2車線（起点付近は4車線）で供用されています。

6. 松永道路

起点：広島県福山市神村町
終点：広島県尾道市高須町（本道路指定区間：広島県福山市今津町）
総延長：7.1km（本道路指定区間：3.1km）

起点から福山西JCTまでの3.1kmが本道路に、福山西JCTから終点までの4.0kmが高規格幹線道路の尾道福山自動車道に指定されています。2017年には、起点から今津ランプまでの区間が拡幅され、全線が完成4車線で供用されています。

今後の展望

倉敷福山道路は、地域経済の活性化や防災機能の強化にも貢献することが期待されています。未開通区間の早期完成が望まれます。

参考資料
国土交通省中国地方整備局
岡山国道事務所
* 福山河川国道事務所

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