光林寺 (東京都港区)

光林寺

光林寺は、東京都港区南麻布にある臨済宗妙心寺派の寺院です。正式には慈眼山光林禅寺と称します。

歴史

光林寺は、延宝6年（1678年）10月に盤珪永琢によって麻布市兵衛町に創建されました。その後、元禄7年（1694年）5月に現在の南麻布へと移転しました。

境内

光林寺の境内には、歴史に名を残す著名人の墓が数多く存在します。大名家や旗本の墓所も多く、江戸時代の面影を今に伝えています。

著名人の墓

丸亀藩主京極氏、多度津藩主京極氏: 江戸期の墓所は墓地の一番上に位置していますが、明治期以降の丸亀京極朗徹、京極高徳、多度津京極高典の墓は墓地の下の方にあります。
高鍋藩主秋月氏: 6代目から9代目までの墓所が墓地の一番奥にあります。
郡山藩主柳沢氏
*対馬藩主宗氏
*平戸藩主松浦氏
*福知山藩主朽木氏
*岩村藩主松平氏
伊勢亀山藩主板倉氏: いずれも子女の墓です。
大洲藩主加藤氏の分家 池之端加藤家: 加藤文麗の墓があります。
平戸藩分家の旗本松浦家: 相神浦松浦家の墓所と考えられています。
旗本朽木氏: 朽木稙勝の墓があります。
旗本三枝氏: 三枝大学家の墓所。知行は6500石。三枝虎吉の末裔。明治2年2月17日に死去した三枝守典の女以外の墓は合祀されています。また左に現代墓があります。
旗本久間氏
京極俊次郎: 京極高徳の庶子で分家。昭和9年12月17日没。
菅野覚兵衛: 海援隊隊士。坂本龍馬の妻・お龍の妹、起美の夫。
古川阪次郎: 日本の鉄道官僚。工学博士。土木学会第5代会長。錦鶏間祗候。古川庄八（幕府オランダ留学生）の養子。
ヘンリー・ヒュースケン: アメリカの外交官。
*小林伝吉 (ボーイ伝吉)
*古河市兵衛
*古河潤吉
*古河虎之助
伊東善平、伊東七郎: 伯爵伊東巳代治の父と子。
友部安徳: 静岡県士族で、朝野新聞局長。父の友部安治の墓もあります。
青山七三郎: 秋田県鹿角市出身。足尾銅山興隆の基礎を築きました。
青山鑛司: 七三郎の子。満鉄や鮮鉄の技師長を歴任。
*原安三郎
泉藤吉: イズミ工業(泉自動車工業)創業者。
樹木希林: 女優。
朝吹誠: ザ・フィンガーズのバンドメンバー

立地

10000平方メートルを超える広大な境内は、奥に向かって丘陵地となっています。駐日フランス大使館の敷地に隣接し、明治通りに面しています。都バスの光林寺前停留所が利用可能です。

出来事

ヘンリー・ヒュースケン事件: 1861年1月14日（万延元年12月4日）、ヘンリー・ヒュースケンが古川にかかる中の橋にて攘夷派の武士に襲われ、翌日に死亡。光林寺に埋葬されました。
樹木希林の葬儀: 2018年9月30日、光林寺で女優・樹木希林の葬儀が執り行われました。

光林寺は、歴史と文化が深く刻まれた、静寂に包まれた場所です。

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