分倍河原駅

分倍河原駅について

分倍河原駅は、東京都府中市片町二丁目にある、京王電鉄と東日本旅客鉄道（JR東日本）の駅です。京王線と南武線が乗り入れており、2社2路線の接続駅として機能しています。駅番号は、京王線が「KO25」、南武線が「JN 21」です。両社が構内を共用する共同使用駅で、出札・改札業務は京王電鉄が管轄しています。

駅の概要

京王電鉄は京王中央管区に所属し、JR東日本の駅設備は立川営業統括センターが管理しています。かつては南武線で唯一みどりの窓口がない駅でしたが、現在では定期券・指定席券売機が設置されています。ただし、分倍河原駅では特急券や指定席券の購入はできません。以前は窓口で定期券などを販売していましたが、2019年4月に窓口が閉鎖され、現在は多機能券売機で京王の定期券を購入できます。

自動改札機の導入が遅れたため、ICカードの利用に制限がありましたが、現在は解消されています。京王線と南武線の間には連絡改札があり、乗り換えが可能です。

歴史

京王電鉄

1925年（大正14年）3月24日：玉南電気鉄道の屋敷分駅として開業。
1926年（大正15年）12月1日：合併により京王電気軌道の駅となる。
1929年（昭和4年）3月12日：南武鉄道との連絡のため移転。
1929年（昭和4年）5月1日：分倍河原駅に改称。
1944年（昭和19年）5月31日：東京急行電鉄（大東急）の駅となる。
1948年（昭和23年）6月1日：京王帝都電鉄（現：京王電鉄）の駅となる。
2001年（平成13年）3月27日：準特急停車駅となる。
2007年（平成19年）3月18日：ICカード「PASMO」が利用可能となる。
2013年（平成25年）2月22日：特急停車駅となり、全列車停車駅となる。
2018年（平成30年）2月22日：京王ライナー停車駅となる。
2019年（平成31年）2月22日：上り京王ライナー停車駅となる。
2019年（平成31年）4月12日：定期券うりばの営業を終了。

JR東日本

1928年（昭和3年）12月11日：南武鉄道線（現・南武線）の駅として屋敷分駅が開業。
1929年（昭和4年）12月11日：南武鉄道線が立川駅まで開通。
1929年（昭和4年）12月下旬：分倍河原駅に改称。
1944年（昭和19年）4月1日：国有化され、運輸通信省南武線の駅となる。
1966年（昭和41年）9月30日：稲城長沼 - 谷保間複線化完成。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化に伴い、JR東日本の駅となる。
2000年（平成12年）3月28日：京王連絡口に自動改札機を設置。
2001年（平成13年）11月18日：ICカード「Suica」が利用可能となる。
2011年（平成23年）4月9日：南武線快速の停車駅となる。
2024年（令和6年）12月21日：スリットフレームホームドアの使用を開始。

駅名の由来

最初の駅名「屋敷分」は、当時の地名（屋敷分村）に由来します。分倍河原は、「分倍」と「河原」の複合地名で、新田義貞と北条泰家が戦った古戦場跡です。駅前ロータリーには新田義貞の像があります。

地名表記には「分倍」と「分梅」があり、由来には諸説ありますが、詳細は不明です。かつては「分配（ぶんばい）」とも読まれていました。住所表記上の地名は、京王線の東側が府中市片町、西側が南武線の北側が美好町、南側が分梅町です。

駅構造

JRホームが崖下にあり、京王ホームが直交する形で位置しています。駅舎は崖上にあり、コンコースが狭いため、ラッシュ時は混雑します。JR線下りホームと改札（上りホーム）を結ぶ跨線橋と、京王線下りホームと直結する連絡改札があります。エレベーターはありますが、エスカレーターはありません。

京王電鉄

京王線は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。府中側が地上、中河原側が盛土高架になっています。下りホームには階段で少し上がり、上りホームへは地下連絡通路を通ります。トイレは改札口付近にあり、車いす対応トイレも併設されています。

JR東日本

JR線は、相対式ホーム2面2線の地上駅です。京王電鉄に改札業務を委託しており、JRの社員は配置されていません。上りホームは階段を降りて、下りホームは跨線橋を渡ります。朝ラッシュ時には、下りホームから道路にアクセスする臨時改札が開きます。トイレは下りホーム跨線橋階段下にあり、車いす対応トイレは臨時改札口付近にあります。

利用状況

京王電鉄：2023年度の1日平均乗降人員は83,916人。
JR東日本：2023年度の1日平均乗車人員は36,584人。

駅周辺

駅周辺には商店街、事業所、住宅地が混在しています。北口には商店街があり、南口には駅前ロータリーがあります。ロータリーにはタクシー、路線バス、送迎バスの乗り場があります。サントリー府中工場の見学者用バスもここから出ています。

バス路線

北口からは府中市のコミュニティバス「ちゅうバス」が発着し、南口からは京王バスと「ちゅうバス」が発着します。

隣の駅

京王電鉄

京王線
特急・急行：府中駅 - 分倍河原駅 - 聖蹟桜ヶ丘駅
区間急行・快速・各駅停車：府中駅 - 分倍河原駅 - 中河原駅

JR東日本

南武線
快速：府中本町駅 - 分倍河原駅 - 立川駅
各駅停車：府中本町駅 - 分倍河原駅 - 西府駅

分倍河原駅は、2つの路線が利用できる便利な駅です。歴史的な背景もあり、興味深いスポットでもあります。ぜひ一度訪れてみてください。

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