勧修寺経広

勧修寺経広：江戸時代の公家、その生涯と家系

勧修寺経広（かじゅうじ つねひろ）は、江戸時代に活躍した公家の一人です。堂上家としての格式を持つ勧修寺家の17代当主として、その名を知られています。勧修寺家は、藤原北家高藤流甘露寺支流という由緒正しい家柄です。

生涯

経広は、勧修寺晴豊の孫にあたり、当初は坊城俊直と名乗っていました。これは、晴豊の四男で参議を務めた坊城俊昌の子であったためです。その後、権大納言である勧修寺光豊（または勧修寺教豊）の養子となり、勧修寺家を継ぐことになります。母は豊後守・松倉重政の娘であり、室には旗本・徳永昌純の娘を迎えています。

経広は、寛永8年（1631年）に参議に叙官され、公家としてのキャリアをスタートさせました。明暦4年（1658年）には、朝廷と幕府の連絡役である武家伝奏に任じられ、重要な役割を担いました。寛文12年（1672年）には出家し、紹光と号しました。最終的には、正二位権大納言という高い位階にまで昇りつめました。

また、彼は「干」という一字名を好み、短冊にその名を記した作品を残しています。

子孫

経広には多くの子がおり、それぞれが重要な役割を果たしました。実子には、権大納言となった勧修寺経敬、穂波家を興した穂波経尚、高松藩士・松平甚五右衛門の養子となった松平経高などがいます。

勧修寺経敬（1644-1709）：権大納言
穂波経尚（1646-1706）：穂波家家祖
松平経高：高松藩士・松平甚五右衛門の養子

系譜

父：坊城俊昌
母：松倉重政の娘
養父：勧修寺光豊
養父：勧修寺教豊
室：徳永昌純の娘

勧修寺家と坊城家

勧修寺家は、代々公家として朝廷に仕え、高い家格を誇ってきました。経広が養子に入ったことで、その家系はさらに発展しました。また、実家である坊城家もまた、公家として重要な地位を占めていました。これらの家々との繋がりが、経広の人生に大きな影響を与えたことは間違いありません。

勧修寺経広は、江戸時代の公家社会において、重要な役割を果たした人物でした。彼の生涯は、当時の公家社会の様子を知る上で貴重な資料となります。

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