北部航空警戒管制団

北部航空警戒管制団について

北部航空警戒管制団（Northern Aircraft Control and Warning Wing）は、航空自衛隊の航空総隊隷下、北部航空方面隊に属する航空警戒管制団です。司令部は青森県三沢市にある三沢基地に所在しています。

任務

北部航空警戒管制団は、北海道から東北北部地域にかけての広大な空域における領空とその周辺空域を、レーダーによって常時監視しています。この監視活動を通じて、領空侵犯の可能性のある国籍不明機を発見した場合、近隣の戦闘航空団へ緊急連絡を行うとともに、スクランブル発進（緊急発進）した要撃機に対し、地上からの管制によって的確な誘導を実施します。このように、北部航空警戒管制団は日本の防空体制において、最前線で重要な役割を担っています。

歴史

北部航空警戒管制団は、その前身である北部訓練航空警戒隊が1954年（昭和29年）10月1日に新編されたことに始まります。当初はアメリカ軍の第511航空管制警戒群から指導・訓練を受けていました。

その後、1958年（昭和33年）10月1日に北部航空警戒管制群へと改編され、アメリカ軍からレーダー設備の移管が開始されました。1961年（昭和36年）7月15日には、北部航空警戒管制団に改編され、警戒資料隊が編成されました。

1984年（昭和59年）10月1日には、第5移動警戒隊が編成され、八雲分屯基地に配備されました。1985年（昭和60年）4月6日には、警戒資料隊が警戒資料群へと改編され、1987年（昭和62年）3月31日には、第8移動警戒隊が、1988年（昭和63年）3月31日には、第11移動警戒隊が編成され、車力分屯基地に配備されました。

1991年（平成3年）3月30日には、警戒資料群に第3収集隊が編成され、奥尻島分屯基地に配備されました。2000年（平成12年）には、3月31日に、7個の警戒群が警戒隊へと改編され、6月30日には、第11移動警戒隊が廃止されました。

2001年（平成13年）3月27日には、警戒資料群が廃止され、航空総隊直轄の作戦情報隊に隷属替えとなり、西部航空警戒管制団隷下の警戒資料隊と合わせて電波情報収集群へと改編されました。2002年（平成14年）3月31日には、第5移動警戒隊が廃止され、2010年（平成22年）3月26日には、第8移動警戒隊が第1移動警戒隊に統合され、三沢から千歳へ移動しました。2021年（令和3年）7月1日には、第42警戒群、第45警戒群がそれぞれ第42警戒隊、第45警戒隊に改編されました。

部隊編成

北部航空警戒管制団は、以下の部隊で構成されています。

北部航空警戒管制団司令部 - 三沢基地
監理部
人事部
防衛部
装備部
北部防空管制群 - 三沢基地
防空管制隊 - 三沢基地
警戒通信隊 - 三沢基地
警戒隊
第18警戒隊 - 稚内分屯基地
第26警戒隊 - 根室分屯基地
第28警戒隊 - 網走分屯基地
第29警戒隊 - 奥尻島分屯基地
第33警戒隊 - 加茂分屯基地
第36警戒隊 - 襟裳分屯基地
第37警戒隊 - 山田分屯基地
第42警戒隊 - 大湊分屯基地
第45警戒隊 - 当別分屯基地
移動警戒隊
第1移動警戒隊 - 千歳基地
北警団整備隊 - 三沢基地

これらの部隊が連携し、北部地域の防空任務を遂行しています。

主要幹部

主要幹部に関する情報は、公開されている範囲では確認できませんでした。

関連情報

防空識別圏
自動警戒管制組織（JADGE）
GCI（Ground Control Intercept：地上要撃管制）
中部航空警戒管制団
西部航空警戒管制団
南西航空警戒管制団

外部リンク

北部航空警戒管制団

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