呂乂

呂乂（りょ がい）

呂乂（180年? - 251年）は、中国三国時代の蜀漢に仕えた政治家。字は季陽（きよう）。荊州南陽郡の人。

生涯

劉備が蜀を占拠した後、塩と鉄の専売制度を導入し、利益を得るために塩府校尉を設置した。王連が塩府校尉に任命されると、呂乂は杜祺・劉幹と共に招聘され、典曹都尉に任じられた。

その後、呂乂は新都・綿竹の県令を歴任し、巴西・漢中・広漢・蜀郡の太守を歴任した。後方から物資や人員を前線に送り、諸葛亮の北伐を支えた。その行政手腕は優れており、住民から深く慕われた。

後に中央に召還され尚書となり、延熙9年（246年）に董允の後任として尚書令に任命された。職務を円滑にこなし、人々を待たせるようなことはなかった。贅沢をせず、清廉で謙虚な人柄であり、言葉少なく簡潔な仕事ぶりであったため、「清能」と称えられた。しかし、法に厳格で法律を重視する官吏を好んで任用したため、以前ほどの評判は得られなくなった。

延熙14年（251年）に死去した。

人物

幼い頃から読書や音楽を好んだ。

父の呂常は劉焉を益州へ送り届けた際、街道が閉鎖されたため呂乂の元へ帰ることができなくなり、幼い呂乂は父と生き別れになった。

陳寿は、呂乂について「地方にあってその名を称えられ、中央にあってはその名声を落としたのは、前漢の丞相薛宣・黄覇の同類であろう」と評している。

三国志演義

小説『三国志演義』には登場しないが、劉璋の配下に呂義という人物が登場する。

呂義は劉璋の家臣であったが、劉備に降伏し、定遠将軍・漢中太守に任命された。その後、諸葛亮の北伐に従軍し、李恢の副将を務めた。

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