問田弘胤

問田弘胤（といだ ひろたね）

問田弘胤は、室町時代末期から戦国時代にかけて活躍した武将です。周防国を本拠とする守護大名、大内氏の家臣であり、その庶流である問田氏の当主でした。また、石見国守護代も務めました。

生涯

弘胤は大内政弘に仕え、その奉行として活動しました。父と同様に石見国守護代にも任じられています。文明13年（1481年）には右田重政から書状が送られており、同年には弘胤自身も文書を発給しています。

長享元年（1487年）には、室町幕府将軍足利義尚が近江国の六角氏を征伐する際（長享の乱）、大内政弘の名代として出陣しました。

永正4年（1507年）6月23日、当時の最高権力者であった細川政元が永正の錯乱で暗殺されると、同年12月、大内義興は足利義尹を奉じて挙兵します。備後鞆で越年後、翌永正5年（1508年）4月末に弘胤は義興らと共に和泉国堺に到着し、大内氏らを味方につけた細川高国が細川京兆家の家督を継ぐこととなりました。同年6月には堺から京に入り、義尹は将軍職に復帰し、大内義興は左京大夫・管領代・山城国守護職に任じられました。

在京中の永正6年（1509年）8月、弘胤は大内氏と縁の深い三条西実隆に宝生流の新作猿楽「空蝉」の詞の添削を依頼し、翌月には実隆から返事をもらったことが、実隆の日記である「実隆記」に記されています。このことからも、弘胤が文化人としての一面も持ち合わせていたことがうかがえます。

永正8年（1511年）、播磨国守護職の赤松義村に支援された足利義澄・細川澄元派は、大規模な反攻作戦を開始しました。細川澄元は逃亡先の阿波国から堺に上陸し、甲賀衆や河内国守護職の畠山義英の援軍を得て京に進撃。赤松勢は摂津国に侵入して鷹尾城などを攻略し、伊丹城へと迫りました（芦屋河原の合戦）。同年8月、足利義稙、細川高国、大内義興ら義稙派は丹波国に退却して戦力を再編し、再度京へと侵攻しました。これに対して義澄方は船岡山に陣取り、船岡山陣城を構築して迎え撃ちました。これが船岡山合戦です。この合戦で弘胤は船岡山攻略に向かい、討死しました。

家督は嫡男の問田興之（おきゆき、問田隆盛の父とされる）が継ぎました。

脚注

参考文献

山口県史

関連項目

問田亀鶴丸

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