嘉重春樺

嘉重 春樺（かじゅう はるか）

日本の柔道選手である嘉重 春樺（かじゅう はるか）は、2000年2月26日に徳島県で生まれました。63kg級を主戦場とし、身長は158cm、血液型はAB型です。構えは左組みで、得意技は背負投として知られています。

4歳から柔道に親しみ、藍住真導スポーツ少年団で競技を始めました。藍住中学校から東大阪敬愛高校へと進み、高校2年時には全国高校選手権の63kg級で3位に入賞。高校3年次には全日本カデ選手権とインターハイで優勝を果たし、全国トップレベルの選手としての頭角を現します。全日本ジュニア選手権では準優勝、ベルギー国際大会では優勝と、国内外で実績を積み重ねました。

2018年には環太平洋大学に進学。大学2年時には全日本ジュニア選手権と体重別団体戦で3位に入賞します。大学4年次には学生体重別選手権で3位、そして体重別団体戦では優勝を経験しました。

2022年からはブイ・テクノロジー所属として競技を継続。2023年の選抜体重別選手権では、準決勝で綜合警備保障の立川桃選手と対戦しました。この試合では、嘉重選手が腕挫十字固で一本勝ちを収めたかに見えましたが、立川選手の所属先監督からの抗議があり、試合後に改めてビデオ判定が行われることとなりました。その結果、嘉重選手が技を仕掛ける際に、立ち姿勢からの腕挫腋固という反則にあたる行為があったと判断され、一度は勝利とされた結果が覆り、敗者となる出来事がありました。

その後も競技に取り組み続け、2023年と2024年には全日本実業個人選手権で2年連続の準優勝となります。そして2024年、講道館杯の決勝でコマツの檀野芽紅選手を破り、シニアの全国大会で初の優勝を飾りました。

国際舞台でも躍進を見せます。2024年のグランドスラム東京大会では、準決勝でパーク24の堀川恵選手を腕挫十字固で下し、決勝では再び檀野選手に反則勝ちを収めて優勝。2025年のグランドスラムパリ大会では、準決勝で世界チャンピオンのジョアンネ・ファンリースハウト（オランダ）選手を有効で破る番狂わせを演じ、決勝では地元フランスのマノン・ドゥクテル選手に反則勝ちし、国際大会で二つ目のグランドスラムタイトルを獲得しました。

2025年の選抜体重別選手権では初戦敗退となりましたが、これまでの国際大会での実績が高く評価され、世界選手権代表に選出されました。アジア選手権では決勝でモンゴルのルハグバトゴー・エンフリーレン選手を崩袈裟固で破り優勝。

迎えた2025年6月の世界選手権では、準々決勝で有効勝ちを収めた以外は、全て寝技による一本勝ちで勝ち上がり、決勝戦に進出。決勝ではカナダのカトリーヌ・ボーシュマン＝ピナール選手を有効で破り、自身初となる世界チャンピオンの座を獲得しました。得意の寝技を駆使し、強豪たちを次々と破る圧倒的なパフォーマンスを見せました。

IJF世界ランキングは、世界選手権優勝による1000ポイント獲得を含め、47位となっています（2025年6月2日現在）。国内外の主要大会で優勝を重ね、名実ともに世界のトップ選手の一人としてその存在感を示しています。

主な戦績

2017年 全国高校選手権 3位
2017年 全日本カデ選手権 優勝
2017年 全国高校総体（インターハイ） 優勝
2017年 全日本ジュニア選手権 2位
2017年 エクサンプロバンスジュニア国際 優勝
2018年 ベルギー国際 優勝
2019年 全日本学生柔道優勝大会 3位
2019年 全日本ジュニア選手権 3位
2019年 全日本学生柔道体重別団体優勝大会 3位
2021年 全日本学生柔道体重別選手権大会 3位
2021年 全日本学生柔道体重別団体優勝大会 優勝
2022年 全日本実業個人選手権 3位
2023年 選抜体重別選手権 3位
2023年 全日本実業個人選手権 2位
2024年 全日本実業個人選手権 2位
2024年 講道館杯 優勝
2024年 グランドスラム東京 優勝
2025年 グランドスラムパリ 優勝
2025年 アジア選手権 優勝
2025年 世界選手権 優勝

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