大伴山守

大伴 山守（おおとも の やまもり）

大伴山守は奈良時代に活躍した貴族で、官位としては正五位上や遠江守を務めました。彼の経歴は、当時の日本における外交や地方行政の重要な一端を担っていたことを示しています。

経歴の概要

山守は和銅7年（714年）に従六位上から三階昇進し、従五位下に叙爵されました。この昇進は、彼の政治的な才能や功績を証明するものでした。続いて、霊亀2年（716年）には遣唐大使に任命され、この地位により彼は日本と唐の間での文化交流や外交交渉を担当しました。

山守は霊亀3年（717年）に、留学生である阿倍仲麻呂や吉備真備とともに唐に渡りました。唐での活動を経て養老2年（718年）に帰国し、その後の昇進にも繋がっています。特に渡唐の経験は、彼に大きな影響を与え、正五位下への昇進を果たしました。この時期に、山守の外交能力や国際的な視野が広がったことでしょう。

養老3年（719年）には、正五位上に昇進し、同年の7月には遠江守に加えて按察使を兼任することになります。按察使は駿河国、伊豆国、甲斐国の各国の行政を監督する重要な役割であり、山守はその職務を通じて地方の治安や行政を握っていました。

官歴の詳細

• - 時期不詳: 従六位上からスタート。
• - 和銅7年（714年）正月5日: 正五位下に叙爵。
• - 霊亀2年（716年）9月4日: 遣唐大使に任命。
• - 時期不詳: 正五位下への再昇進。
• - 時期不詳: 遠江守に任命される。
• - 養老3年（719年）正月13日: 正五位上に昇進。7月13日には駿河・伊豆・甲斐三国の按察使に任命。

参考文献

• - 宇治谷孟著『続日本紀 （上）』 講談社（1995年）。
• - 宝賀寿男著『古代氏族系譜集成』 古代氏族研究会（1986年）。

大伴山守は、その生涯を通じて日本の歴史や文化に多大な影響を与えた人物であり、彼の活動は奈良時代の政治や外交における重要な側面を示しています。彼の業績は、後の時代にも影響を及ぼすことになり、歴史的な評価を受け続けることでしょう。

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