小松原博喜

小松原博喜について

小松原博喜（こまつばら ひろき、1924年5月24日 - 1965年4月23日）は、神奈川県横浜市に生まれたプロ野球選手で、内野手としてだけではなく外野手としても多くの試合に出場しました。1949年まで投手としても活躍していたことが特徴的です。

スポーツ人生の始まり

小松原は横浜商業に在籍中、第15回選抜中等学校野球大会に出場しました。その後、1942年には大和軍に入団し、プロキャリアが始まります。この年の4月22日、東京巨人軍との試合で初先発を果たしましたが、なんと14の与四球を記録しました。この記録は後に野茂英雄に並ばれたものの、一時期は日本プロ野球記録として名を刻むことになりました。その試合では押し出しを与えず、完投し4失点となりましたが、3点は自責点でした。初年度は投手としての登板は5試合に留まりましたが、実際には左翼手や一塁手として82試合に出場しました。

翌1943年には左翼手としてレギュラーに定着しますが、大和軍が解散したため、職業野球から一時離れることになりました。

どのように復活したのか

戦後、小松原は大和軍の元監督である苅田久徳の誘いでヂーゼル自動車へ移籍し、そこで再びプレーを続けました。1947年に読売ジャイアンツへ入団し、プロ野球に復帰しました。最初の頃は先発投手として6勝を挙げたものの、チームメイトの多田文久三がポジションを変えると、小松原も外野手として打撃に専念することになりました。以降、右翼手として起用され、五番または六番を打つことが多く、6本塁打と56打点を記録しました。

1948年には青田昇が加入し、出場機会が減少しましたが、1950年には平山菊二が移籍したことを受けて左翼手として定位置を確保し、この頃は34盗塁や92得点を記録しました。1951年からは与那嶺要に出場機会を奪われることが増えていきました。

移籍と引退

1955年に国鉄スワローズに移籍すると、再び左翼手のレギュラーとなり、リーグ最多の29二塁打を記録しました。1957年シーズンを最後に選手としての第一線から退き、1958年から1961年まではコーチとして若手選手の育成に尽力しました。

人物像と選手としての特長

小松原は大物選手ではありませんでしたが、特にファールでの粘り強さが際立っていました。性格はおとなしく口数少ないものの、若手選手を教えるのが得意で、温厚な人柄からチームメイトにも好かれていました。また、藤原鉄之助との親しい関係も多くの人に知られており、二人が一緒にいるとまるで銀行員とその取り調べを行う刑事のようだと周囲からは冗談混じりに言われていました。

死去

小松原は1965年4月23日に肺疾患のため、40歳でこの世を去りました。彼の卓越したプレースタイルと人柄は、今でも多くのファンに記憶されています。

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