在タイ日本国大使館

在タイ日本国大使館について

在タイ日本国大使館は、タイ王国における日本の外交活動を担う重要な在外公館です。外務省の特別機関として、タイとの友好関係を促進し、両国間の様々な交流を支援しています。大使館はバンコクのパトゥムワン区に位置し、領事部、広報文化部、日本企業支援センターという主要な部門で構成されています。

歴史

1967年から2003年にかけては、在バンコク日本国総領事館が併設されていました。しかし、2003年4月1日に総領事館は閉鎖され、その業務は大使館が引き継ぎました。この再編により、大使館は領事業務を含む幅広い機能を持つこととなりました。

所在地とアクセス

大使館は、バンコクのウィッタユ通り177に位置しています。周辺には各国の大使館が立ち並び、外交の中心地としての役割を担っています。最寄りの駅は、MRTチャルームラチャモンコン線（ブルーライン）のルンピニー駅で、3番出口から徒歩5分の距離にあります。

在留邦人数

2018年10月1日時点で、在タイ日本国大使館が管轄する在留邦人数は7万2520人となっており、これは在外公館別では第3位の多さです。このことから、タイにおける日本人コミュニティの規模と大使館の重要性が伺えます。

歴代大使

以下に、歴代の特命全権大使の一覧を示します。

2024年(令和6年)1月30日着任　大鷹正人
2019年(令和元年)11月11日着任　梨田和也
2015年4月着任　佐渡島志郎
2012年9月11日着任　佐藤重和
2010年10月着任　小島誠二
2008年9月20日着任　小町恭士
2005年11月11日着任　小林秀明
2001年12月25日着任　時野谷敦
1999年10月18日着任　赤尾信敏
1996年 9月23日着任　太田博
1994年 1月30日着任　恩田宗
1992年 6月30日着任　藤井宏昭
1988年11月16日着任　岡崎久彦
1986年2月7日着任　木内昭胤
1983年10月30日着任　橘正忠
1980年 1月29日着任　小木曽本雄
1976年 2月20日着任　人見宏
1972年 2月25日着任　藤崎万里
1968年 4月15日着任　後宮虎郎
1967年 6月21日着任　関守三郎
1964年10月23日着任　粕谷孝夫
1963年 1月22日着任　島津久大
1959年 4月 7日着任　大江晃
1956年 5月 9日着任　渋沢信一
1952年11月15日着任　太田一郎

領事部

領事部は、タイ王国と中華民国（台湾）の国民、及び在留邦人に対して、旅券や査証に関する業務を提供しています。また、事件・事故に巻き込まれた邦人の保護、援護も重要な役割です。

主な業務

旅券証明班：パスポートの再発行、在留届の受付、各種証明書の発行などを行います。
査証班：日本へのビザ発給手続きを行います。
邦人援護（保護班）：災害、事故、犯罪などの緊急事態に対応し、邦人の安全を確保します。

連絡窓口

北部9県（チェンマイ、パヤオ、メーホーソンなど）の在留邦人の査証申請は、在チェンマイ日本国総領事館でのみ受け付けます。
チョンブリー県シーラーチャー郡には、CRJA（タイチョンブリ・ラヨーン日本人会）に連絡窓口が開設されており、出張領事サービスも提供しています。

主催行事

大使館では、天皇誕生日祝賀レセプションをはじめ、様々な文化交流イベントを主催しています。日タイ修好120周年記念事業や、SDGsに関するトークイベントなども開催しています。また、国際交流活動として、発展途上地域での舞台公演支援や日本語書籍の寄贈なども行っています。

公職員の活動

大使館には、様々な専門分野を持つ公職員が勤務しています。労働組合、商工会議所、医療関係など、多岐にわたる分野で両国間の交流と協力を促進しています。

国際組織犯罪対策

大使館は、人身取引などの国際組織犯罪に対する対策にも取り組んでいます。政府開発援助（ODA）を通じて、脆弱な女性や子どもを保護するための施設を設立したり、関連機関と連携して情報交換や協議を行っています。

抗議とメディア

過去には、石炭火力発電所計画に関する発言や、タクシン元首相の入国ビザ発給を巡り、抗議活動が行われたこともあります。また、東日本大震災時には、タイ国民からの支援に対し、感謝のメッセージを地元紙に掲載しました。大使館の活動は、ジャーナリストによる取材や、メディアを通じて報道されています。

吉本興業との協力活動

大使館は、吉本興業と協力し、タイのご当地ゆるキャラ「ムエタイシ」を活用したイベントや、お笑い公演などを開催しています。これらの活動は、文化交流の一環として、両国間の親睦を深める役割を果たしています。

脚注

在タイ日本国大使館ウェブサイト
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