島津御平

島津御平（しまづ おひら）

島津御平は、戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した女性です。天文20年8月22日（1551年9月22日）に、島津義久の長女として誕生しました。母は島津忠良の娘である花舜夫人です。御平は、島津義虎の正室となり、多くの子供をもうけました。

生涯

御平は、幼少時の名前は不明ですが、成長後に御平と名乗るようになりました。詳しい時期は不明ですが、薩州家の島津義虎に嫁ぎ、永禄12年（1569年）に長男の忠隣、元亀2年（1571年）に次男の忠清、天正3年（1575年）に三男の忠栄、天正7年（1579年）に四男の忠富、天正9年（1581年）に五男の忠豊を産みました。

天正13年（1585年）、夫である義虎が亡くなり、薩州家の家督は義虎の長男である忠辰が継ぐこととなりました。しかし、文禄元年（1593年）に文禄の役が発生した際、忠辰は島津義弘への協力を全く行わなかったため、御平は忠辰を厳しく糾弾しました。その結果、豊臣秀吉の命令により、御平と忠辰の妻子は名護屋に連行されることとなりました。その後、忠辰は改易となり、薩州家は断絶しました。

文禄2年（1593年）の夏頃、御平の三人の息子、忠清、忠富、忠豊は小西行長に連行され、宇土（現在の熊本県宇土市）に連れ去られてしまいました。この時期の御平の動向ははっきりとは分かっていませんが、後に薩摩国に送還されたと考えられています。慶長8年（1603年）に、御平は上井で亡くなりました。享年は53歳でした。戒名は「蓮昌妙守庵主」です。

家族構成

御平は、島津義久と花舜夫人の間に生まれた長女です。義虎との間には、忠隣、忠清、忠栄、入来院重高、忠豊の五人の子供がいました。また、異母妹には、新城（島津彰久室）と亀寿（島津久保室、後に島津忠恒室）がいます。

御平の人物像

御平は、戦国時代の激動期に、島津家の一員として、また、薩州家の妻として、多くの苦難を経験しました。夫の死、息子の連行、そして薩州家の断絶という悲劇に見舞われながらも、力強く生き抜いた女性でした。彼女の生涯は、戦国時代の女性の強さと悲哀を物語るものとして、後世に語り継がれています。

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