島津成久

島津成久（しまづ しげひさ）

島津成久は、戦国時代の薩摩国（現在の鹿児島県）で活躍した武将であり、島津氏の一族である島津薩州家の3代目当主です。1464年に島津国久の嫡男として生まれ、幼名を忠貞と名乗りました。後に重久とも呼ばれました。

生涯

1498年に父・国久が亡くなると、その2年後、島津家内部でお家騒動が勃発します。成久は、子の忠興と共に加世田城の島津忠福を攻め、忠福に加勢した伊作久逸を討ち取るという武功を挙げました。この戦いは、薩摩国内の勢力争いを象徴する出来事でした。

成久には多くの子女がおり、その婚姻関係は、島津氏の勢力拡大に大きく貢献しました。特に注目されるのは、娘たちの婚姻です。長女は菱刈重副に嫁ぎ、菱刈氏との関係を深めました。三女の御東は島津忠良に嫁ぎ、後の島津氏を代表する島津貴久や忠将らを産みました。五女の妙朝は、息子の忠興の子である実久に嫁ぎ、薩州家6代当主となる義虎を産んでいます。

晩年は、子の忠興に家督を譲り隠居しますが、忠興が早世したため、孫の実久の後見人として、薩州家を支えました。

系譜

父：島津国久
母：禰寝重清の娘
正室：島津忠廉の長女
子女
長女：菱刈重副の妻。菱刈重州の母。
次女：佐多氏某の妻
三女：御東（寛庭夫人）。島津忠良の妻。島津貴久の母。
長男：島津忠興。薩州家4代当主。
三男：西川興久。西川氏の祖。
四女：雪慶院。比丘尼。
次男：筑前守
五女：上之城。島津実久の妻。島津義虎の母。
六女：寺山光久の妻
四男：上野守
五男：祁答院駿河守
六男：又十郎
七女：尼僧
八女：常陸守の妻
* 七男：僧侶


島津成久は、戦国時代の薩摩国において、その一族の繁栄と勢力拡大に大きく貢献した武将でした。彼の血筋は、後の島津氏の歴史を語る上で欠かせない要素となっています。また、彼の子女たちの婚姻関係は、島津氏が薩摩国内で確固たる地位を築くための重要な戦略であったと言えるでしょう。

成久は、島津氏の歴史において重要な役割を果たした人物であり、その生涯は、戦国時代の薩摩の歴史を理解する上で欠かせない視点を提供してくれます。

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