巧如

巧如（ぎょうにょ）

巧如は、南北朝時代から室町時代にかけて活躍した浄土真宗の僧です。浄土真宗本願寺派の第6世宗主、真宗大谷派の第6代門首であり、大谷本願寺の住職を務めました。諱は玄康、法印権大僧都の位にありました。父は第5世宗主の綽如、日野資康の猶子となり、第7世宗主となる存如は長男です。その他、空覚（光崇）、見秀尼、如乗（宣祐）、万徳院長命といった子息がいました。また、弟には藤島超勝寺を開基した頓円（鸞芸）と、荒川興行寺を開基した周覚（玄真）がいます。

生涯

以下、巧如の生涯を詳細に見ていきましょう。

永和2年（1376年）: 本願寺第5世綽如の次男として誕生。
幼少期: 権大納言・日野資康の猶子となり、青蓮院で得度し大納言と称しました。
康応2年/明徳元年（1390年）: 父・綽如から寺務を委任されます。綽如は本願寺を継承したものの、まもなく巧如に寺務を委ね、越中国杉谷に草庵を結んで退隠しました。
明徳4年（1393年）: 4月24日、父・綽如が示寂。
応永元年（1394年）: 本願寺の住持職を継承。北陸地方への教化に力を注ぎました。教化活動の一環として、弟の頓円を越前国の藤島超勝寺へ、四男の如乗を越中国の瑞泉寺へと派遣しています。
応永22年（1415年）: 嫡孫である蓮如が誕生。
永享8年（1436年）: 長男の存如に住持職を譲り、存如が本願寺第7世宗主となります。
永享12年10月14日（1440年11月17日）: 65歳で示寂。

巧如は、父から受け継いだ本願寺の基盤を固め、北陸地方を中心に浄土真宗の教えを広めることに大きく貢献しました。また、後継者である存如、孫である蓮如の活躍を支える重要な役割を果たした人物と言えるでしょう。

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