平田光宗

平田光宗（ひらた みつむね）

平田光宗は、戦国時代から江戸時代初期にかけての武将で、薩摩国（現在の鹿児島県）の戦国大名である島津氏の家臣として活躍しました。

生涯

平田光宗は、薩摩平田氏の庶流である平田宗秀の長男として生まれました。しかし、平田氏の嫡流であった昌宗に男子がいなかったため、その娘婿となり養子として家督を継ぎました。このことから、光宗は平田氏の血筋を引く一方で、家を継ぐという重要な役割を担うことになったのです。

養父である昌宗は島津貴久の家老を務めており、光宗もその影響下で島津家臣としての道を歩み始めます。天正3年（1575年）には、貴久の後を継いだ島津義久の家老に抜擢され、その才能を認められました。光宗は、薩摩国郡山（現在の鹿児島県鹿児島市郡山町）と西別府（現在の鹿児島市西別府町）を領地として与えられ、下郡山に居を構えました。その後、帖佐（現在の鹿児島県姶良市）と肥後国八代（現在の熊本県八代市）の地頭に任じられ、それぞれの地で政務を執り行いました。

天正11年（1583年）には、八代に在城していた光宗は、堅志田（現在の熊本県下益城郡美里町）に討ち入り、阿蘇氏の兵を数千余り討ち取るという武功を上げました。また、天正14年（1586年）の岩屋城攻めや、天正15年（1587年）の根白坂の戦いでは、島津義久の側近として付き従い、戦場での功績も残しました。さらに、天正16年（1588年）には、義久が上洛する際、その太刀役として同行し、主君の傍で重要な役割を果たしました。

慶長10年（1606年）12月、光宗は郡山にて生涯を終えました。

人物像

平田光宗は、武将としての才能に優れており、各地を転戦して数々の戦で武功を上げました。また、島津義久からの信頼も厚く、家老としてだけでなく、上洛の際の太刀役という重要な役割を任せられるなど、その能力は高く評価されていました。

参考文献

* 『本藩人物誌』 鹿児島県史料集（13）（鹿児島県史料刊行委員会）

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