広島運転所

広島運転所は、広島県広島市東区に所在する西日本旅客鉄道（JR西日本）中国統括本部の乗務員が所属する組織です。

概要

2012年 3月31日までは、広島シティネットワークを中心に運用される車両が所属する車両基地と、運転士が所属する組織が併設されていました。しかし、2012年 4月1日に検修部門が下関総合車両所に統合され、同所の広島支所となったため、運転士のみが所属する乗務員区所へと変更されました。

車両基地は、山陽本線天神川駅と広島駅の間に位置していました。

過去に存在した組織

矢賀検修分所: 芸備線矢賀駅の北東、広島新幹線運転所とJR貨物広島車両所に隣接する場所に設置された電車の検修施設でした。回送線で本所と接続されていましたが、2004年7月に本所に統合。跡地は広島新幹線運転所の用地に転用されました。
*広島駅検査班
*岩国派出所

配置車両の略号

かつては広島支社の略号である「広」と、広島の電報略号である「ヒロ」を組み合わせた「広ヒロ」が用いられていました。

配置車両（2011年当時）

2011年当時の配置車両は以下の通りです（電車は2011年10月1日現在、それ以外は2011年4月1日現在）。

広島シティネットワークエリアを中心に、普通・快速列車用の電車と気動車が配置されていました。分割民営化後に製造された車両はキハ120形のみで、電車は国鉄時代に製造された車両のみでした（下関総合車両所統合後に227系電車が投入されています）。

車両の塗色は、当初広島支社独自のオリジナルカラーでしたが、2009年12月からは電車が濃黄色、気動車が一部を除き国鉄末期の標準色である朱色5号の一色塗りに順次変更されました。

電車

103系電車: 3両編成3本（D編成）が配置。D01編成のクモハ103-48は現存する唯一の0番台（新製時からクモハ）でした。D02・D03編成のクモハ103-2501・2502はモハ103からの改造車。全車WAU102冷房装置を搭載し、山陽本線（糸崎 - 三原間、海田市 - 由宇間）・呉線で運用。ワンマン運転に対応し、トイレが設置されていました。予備車がないため、113系が代走する場合がありました。全車が濃黄色に塗装変更されました。113系の転入により、B・E編成（4両編成）は廃車または岡山[[電車区]]に転出し、2011年3月をもって広島運転所所属の4両編成は消滅。2008年から実施された113系への置き換えが完了しました。下関総合車両所統合後の2015年3月27日付で全車廃車となりました。
105系電車: 2両編成14本（K編成）が配置。山陽本線（糸崎 - 三原間、海田市 - 横川間）・呉線・可部線で運用。3扉車8本はトイレの設置および体質改善工事が完了しており、うち6本がワンマン運転に対応していました。4扉車6本はほとんどが103系1000番台からの改造車で、クハが同0番台からの改造である1本を除いてトイレが設置。ワンマン運転対応車と非対応車で運用が分離されていました。
113系電車: 4両編成3本（F編成）と4両編成14本（P編成）が配置。山陽本線（糸崎 - 三原間、海田市 - 由宇間）・呉線・可部線で運用。221系投入により余剰となった元京都総合運転所所属車や元日根野[[電車区]]所属車が、2009年度以降に転入。京都総合運転所から転属したクハ111形のトイレはカセット式から汚物循環処理装置へ交換され、自動解結装置・高速対応の撤去が行われました。
115系電車: 4両編成22本（L編成）が配置。山陽本線（和気 - 新山口間）・呉線・可部線で運用。全車が1000・2000番台の体質改善車で統一されていました。2020年8月に最後まで残っていたL17編成が廃車回送され、2000番台（L編成）は消滅しました。
145系電車: 牽引車として1両が配置。

気動車

キハ47形気動車: 7000番台2両編成1本が配置され、呉線の臨時快速「瀬戸内マリンビュー」で運用。芸備線（三次 - 広島間）でもキハ40系による運用がありますが、これらは下関総合車両所新山口支所所属の車両による運用でした。
キハ120形気動車: 0番台1両、300番台9両が配置。全車がワンマン運転に対応。芸備線（備後落合 - 広島間）、福塩線（府中 - 塩町間）で運用。芸備線は備後落合 - 三次間での運用が基本で、三次以南は出入区を兼ねた2往復のみ。広島地区で最も新しく、唯一民営化後に製造された車両でした。

客車

マニ50形客車: 救援車として1両が配置。

乗務範囲

山陽本線：糸崎 - 南岩国間
芸備線：三次 - 広島間
呉線：三原 - 海田市間
可部線：横川 - あき亀山間

歴史

1962年 5月7日：広島第二機関区が廃止され、広島運転所に組織変更。山陽本線広島電化により新たに導入されたEF58形や客車に代わるDCが配置。区名札は「広転」。
1965年 10月5日：広島機関区呉支区が組織変更で広島運転所呉支所となる。
1967年4月15日：広島運転所の担当がDL・DC・EC・PCおよびその乗務員となり、SL・EL関連業務は広島機関区に移る。
1970年 10月1日：呉支所が廃止され、呉派出所になる。
1972年2月16日：矢賀検修分所が完成し、矢賀電留線が使用開始。
* 2012年 4月1日：広島運転所の検修部門が下関総合車両所に統合され、広島運転所は運転士のみが所属する組織になる。

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