広橋光業

広橋光業の生涯と業績

広橋光業（ひろはし みつなり）は、鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての公卿で、権中納言・広橋兼仲の次男として生まれました。これから彼の官歴や重要な出来事について詳しく見ていきましょう。

経歴の始まり

光業は、永仁2年（1294年）5月8日、勧学院から学問料を賜りました。これは、彼が優れた学問の持ち主であったことを示しています。永仁3年（1295年）9月28日には文章生に任じられ、学問の道を歩み始めました。永仁5年（1297年）には叙爵を受け、同年の5月4日には宮内少輔に任命されました。その後も、彼は公務に従事しながら、官位を上昇させていきます。

官位の昇進

光業は順調に昇進し、永仁6年（1298年）1月5日には従五位上に昇叙され、正安2年（1300年）1月5日には正五位下に昇叙されます。その後も多くの官職を歴任し、応長元年（1311年）1月17日には右衛門権佐に任ぜられました。

正和2年（1313年）9月6日には治部大輔に任命され、同時に蔵人に補されるなど、重要な役職を次々に務めました。正和4年（1315年）2月21日には右少弁に任ぜられ、正和5年（1316年）1月5日には正五位上に昇叙されました。

政治的な役割

光業は、文保元年（1317年）には権右中弁に転任し、さらに従四位上に昇叙。その後も多くの役職を兼任し、元応元年（1319年）3月9日には左中弁に任ぜられるなど、官僚としてのキャリアを確立しました。元応2年（1320年）には近江権守を兼任し、同年3月24日には修理権大夫に任ぜられ、参議にもなります。

光業は、元徳2年（1330年）には正三位に昇叙し、康永2年（1343年）には従二位に昇叙します。貞和2年（1346年）には権中納言に任ぜられましたが、貞和4年（1348年）に辞任しました。

出家と晩年

文和元年（1352年）5月4日、光業は出家し、法名を慈寂としました。彼の出家は、当時の社会の変化や個人の宗教的な選択とも関わっていたかもしれません。康安元年（1361年）に彼は世を去ります。

梅宮祭での奉仕

光業の活動は、梅宮祭にも及びます。『師守記』によれば、文保元年（1317年）11月10日の梅宮祭において、光業は上卿として行事を執行したことが記録されています。このことからも、彼が当時の重要な行事に積極的に関与していたことがうかがえます。

家族

光業の父は広橋兼仲、母は源親時の娘です。彼は坊門俊輔の娘と結婚し、男子には広橋兼綱が、また生母不明の子女も存在しました。このような家族関係からも、彼が公家社会において影響力のある人物であったことが伺えます。

参考文献

光業の詳細な情報としては、『公卿補任』や『尊卑分脈』が重要な資料です。特に光業が参議となった元応2年以降の記述が重要です。また、『師守記』も彼の活動を知るための貴重な文献と言えます。

広橋光業は、鎌倉時代の公卿として多くの役職を歴任し、その名を歴史に刻んだ重要な人材であったと言えます。

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