徳陽市の概要
徳陽市(とくようし)は、
中華人民共和国の
四川[[省]]に位置する
地級市です。この地域は
長江文明の貴重な遺跡である
三星堆遺跡が発見され、歴史的にも重要な場所です。
地理
市は
四川盆地の西北部にあり、
長江上流の沱江流域に位置しています。周囲には綿陽市や成都市、資陽市があり、特に
省都の成都市からは約50kmの距離にあります。徳陽市は観光の中継点としても利用されており、ここから様々な場所へのアクセスが良好です。地形は多様で、西北部には険しい九頂山脈があり、中部は平原、東南部は丘陵地が広がっています。
亜熱帯気候に位置し、四季がはっきりとしています。降水量も多く、年間降水量は1,000mm前後に達し、年間平均気温は15.7〜16.7℃です。
歴史
徳陽市の歴史には、後漢から三国時代の武将である秦宓(綿竹出身)や清代の文学者李調元が名を連ねています。また、戊戌の変法に携わった官僚の楊鋭(こちらも綿竹出身)が重要な人物とされています。
2008年には四川大地震が発生し、徳陽市も大きな被害を受けました。
この市は成都市・徳陽市・綿陽市からなる成徳綿ハイテク産業地帯に含まれています。また、重機械や動力設備の製造、
リン酸化学工業が盛んであり、主要な企業として
中国二重、東方電機廠、東方汽輪機廠の三社が挙げられます。
興味深いのは、市の中心部よりも、綿竹市や什邡市、
広漢市などの周辺地域のほうが
経済的な生産力が高いという点です。名物としては、銘酒の剣南春(綿竹市産)や、民衆絵画の綿竹年画、徳陽
醤油、黄許松花
皮蛋、什邡板鴨、羅江豆鶏、中江掛麺などが挙げられます。
行政区画
徳陽市は、2つの市轄区(旌陽区、羅江区)、3つの県級市(
広漢市、什邡市、綿竹市)、1つの県(中江県)を管轄しています。
年表
- - 1983年8月18日: 徳陽県の一部が分立し、徳陽市が設立。綿陽地区の徳陽県、中江県、綿竹県、成都市の広漢県、什邡県を編入。
- - 1988年: 広漢県が市 制施行し、広漢市となる。
- - 2017年7月18日: 羅江県が区制施行し、羅江区に変更。
観光
徳陽市には観光名所が多くあり、東湖山公園や徳陽石刻公園、旌湖文化景観長廊、徳陽文廟などが挙げられます。また、
広漢市には三星堆博物館や金雁湖公園、綿竹市には紫岩山や雲湖森林公園があります。
交通
交通面では、
鉄道の宝成線や達成線、西成旅客専用線が通り、
高速道路では成綿
高速道路や成綿第二
高速道路が利用されています。
空港は広漢
空港があるものの、一般の民間利用はありません。
健康・医療・衛生
徳陽市内には複数の病院があり、地域住民の健康を支えています。これらには徳陽市人民医院、羅江区人民医院、綿竹市人民医院などが含まれます。
友好都市
徳陽市は数つの友好都市を持っており、特に日本の
東広島市、
ロシアのウラジーミル州、アメリカのミュンシーなどと友好関係を築いています。