愛子観光バス

愛子観光バス株式会社

愛子観光バス株式会社は、宮城県仙台市青葉区に本社を置くバス会社です。観光貸切バス事業を中心に、路線バス事業も展開しています。

概要

1978年に創業し、当初は観光貸切バスやスクールバス事業をメインとしていました。その後、仙台市内の商業施設と周辺地域を結ぶ無料送迎バスを運行していましたが、2003年の規制緩和を機に路線バス事業に参入しました。

現在は、仙台駅と愛子駅・錦ケ丘を結ぶ路線バスを運行しており、地域住民の重要な足となっています。コーポレートカラーは黄色で、仙台市営バスの緑、宮城交通の赤とは異なる色合いが特徴です。

路線バスの特徴

愛子観光バスの路線バスでは、仙台市交通局が発行するICカード「icsca」や、過去に発行されていたバスカード（メルシーカード、スキップカード、ジョイカード）は利用できません。代わりに、独自の回数乗車券（12枚つづり、9枚分の金額）が利用できます。また、仙台市の敬老・ふれあい乗車証も利用できません。

仙台空港リムジンバス

2007年には、仙台空港アクセス線の開業に伴い廃止された仙台市営バスのエアポート・リムジンバスを引き継ぎ、仙台空港リムジンバスの運行を開始しました。しかし、競合路線との競争や原油価格高騰により、2008年に運行を終了しました。

現在の事業

現在は、観光貸切バス事業をメインとし、路線バスは1系統のみを運行しています。

路線系統

仙台駅前・錦ヶ丘線

仙台駅前 - 広瀬通一番町 - （仙台西道路） - 栗生 - みやぎ生協愛子店前 - 愛子駅前 - 錦ケ丘ヒルサイドモール - 錦ケ丘七丁目北・天文台入口 - 錦ヶ丘八丁目 - 錦ヶ丘六丁目

1日の利用者数は約1,100人です。

この路線は、住宅デベロッパー（錦エステート）が住民の通勤・通学の利便性向上のために開設を依頼したものです。錦ケ丘は従来、仙台市内の大規模住宅団地の中で最も交通アクセスが悪く、団地内始発のバス系統は1日に数本しかありませんでしたが、愛子観光バスの路線バス開業によって大幅に改善されました。

歴史

1978年4月：有限会社愛子観光レンタカーとして創業。
1995年3月：一般貸切旅客自動車事業免許取得。
1995年4月：愛子観光バス株式会社に社名変更、株式会社化。
2003年11月：二岩営業所開設。
2004年1月：一般乗合旅客自動車運送事業認可。
2004年5月：路線バス運行開始。
2006年8月：仙台空港リムジンバスの運行を申請。
2006年11月：仙台空港リムジンバスの運行認可。
2007年3月：仙台空港リムジンバス運行開始、大岩車庫設置。
2008年2月：仙台空港リムジンバス運行終了。
2008年12月：本社、二岩営業所、大岩車庫を統合し現在地へ移転。
2009年4月：広瀬小学校線廃止。
* 2014年12月：路線バス事業が東北の路線バス事業者として初めて環境省のカーボンオフセット制度の認証を受ける。

車両

貸切車両

日産ディーゼル（現UDトラックス）製を除く、日野自動車、いすゞ自動車、三菱ふそう製の車両を導入しています。一部中古車も導入されていますが、メインは自社発注車です。

路線車両

全車自社発注のワンステップバス（三菱ふそう・エアロスターなど）に統一されています。かつては仙台市営バスや南海バスの中古車も使用していましたが、現在は全車廃車済みです。初期の中古車には、整理券発行機や運賃箱などの最低限のワンマン機器しか搭載されておらず、運賃は三角運賃表で表示し、停留所案内も運転手が肉声で行っていました。その後、自社発注車には連動式方向幕や停留所名表示器付き運賃表示器が導入され、自動音声合成装置も搭載されました。2021年に現行車両に更新されました。

廃止路線

空港連絡バス

エアポートリムジン

定禅寺通国分町 - 錦町公園前 - 本町二丁目 - 仙台駅前 - （中央四丁目/降車のみ） - 五橋 - 長町一丁目 - 仙台空港
大町西公園前（着）/大町二丁目（発） - 晩翠草堂前 - 地下鉄広瀬通駅 - 仙台駅前 - 仙台逓信病院前 - 長町一丁目 - 仙台空港

2008年2月29日に運行終了。

運行回数は1日あたり、定禅寺通発着が13.5往復、大町発着が12.5往復でした。

運賃は大人片道800円でした。

Edyでの運賃支払いが可能でした。

仙台駅前停留所は錦ケ丘系統と同一箇所にあり、乗り換えが考慮されていました。

運行終了後、車両は売却され、一部は庄内交通やことでんバスへ移籍しました。

一般路線バス

広瀬小学校線

広瀬小学校前 - 宮城総合支所前 - 錦ケ丘ヒルサイドモール - 錦ケ丘七丁目北・天文台入口 - 錦ケ丘八丁目

この路線も、錦エステートが住民の通学のために開設を依頼したものです。2009年に愛子小学校が開校し、徒歩通学が可能になったことから廃止されました。実質的にはスクールバスとして運行され、公式サイトに時刻表は掲載されていませんでした。

外部リンク

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