新札幌バスターミナル

北海道札幌市厚別区厚別中央2条5丁目に位置する「新札幌バスターミナル」は、新札幌副都心の中核をなす交通施設の一つです。自動車ターミナル法に基づく一般バスターミナルとして整備されており、札幌市独自の分類では「乗継バスターミナル」に位置づけられています。

施設の概要

このバスターミナルは1990年（平成2年）6月1日に供用を開始しました。札幌市によって設置され、その管理運営は札幌副都心開発公社が担っています。施設は、JR新札幌駅の北側、地下鉄新さっぽろ駅の北西側に隣接しており、複合商業施設である「新札幌アークシティデュオ-1」の1階部分に一体的に整備されています。

新札幌バスターミナルは、厚別区内のもみじ台、青葉町、厚別西方面など、近隣地域へのきめ細やかな路線網に加え、江別市、北広島市、南幌町、長沼町といった札幌市外の広範囲を結ぶ路線バスが多数発着する拠点となっています。これにより、札幌市東部地域における陸上交通の要衝として、重要な役割を果たしています。

開業当初は、ジェイ・アール北海道バス（当時のJR北海道バス）、札幌市交通局（札幌市営バス）、北海道中央バス、夕張鉄道（夕鉄バス）の4つの事業者によって利用されていました。しかし、札幌市によるバス事業の撤退に伴い、現在ではジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス、夕張鉄道の3社が主に乗り入れています。

バスターミナル施設とは別に、建物地下1階にはバス乗車券などを取り扱う「バスチケットセンター新札幌デュオ店」が営業しています。かつてはバスターミナル内に店舗がありましたが、移転を経て、2023年10月16日に現在の場所で営業を開始しました。

なお、このバスターミナルにおける停留所名の表記は、事業者によって異なります。ジェイ・アール北海道バスは「新札幌駅」と案内しているのに対し、北海道中央バスと夕張鉄道は「新さっぽろ駅」を使用しています。過去には札幌市営バスも「新さっぽろ駅前」という名称で案内を行っていました。

発着路線

新札幌バスターミナルからは多岐にわたる路線バスが発着しており、ターミナル内の南レーン、北レーン、および構外の路上停留所に乗り場が分かれています。以下に、主な発着系統や方面の概要を記します。

南レーン

主にジェイ・アール北海道バスと北海道中央バスが使用します。厚別区南部や周辺市町への路線が中心です。

1番のりば: 厚別公園前、厚別営業所前方面の循環線や、上野幌ベニータウン、共栄小学校前を経由する上野幌方面への路線などが発着します。
2番のりば: テクノパーク方面への路線や、青葉町9丁目経由で北広島西高校方面へ向かう路線、北広島駅行きの路線が発着します。
3番のりば: もみじ台西2丁目方面の循環線や、小林橋、札幌日大高校方面へ向かう虹ヶ丘線が発着します。
4番のりば: 主にもみじ台団地方面への路線が発着します。
5番のりば: 山本四区や白陵高校方面への路線が発着します。
6番のりば: 緑ヶ丘団地方面への路線や、上野幌ベニータウン経由で柏葉台団地へ向かう路線などが発着します。また、厚別南や平岡方面への循環路線もここから発車します。
7番のりば: 大規模イベント開催時に厚別競技場へのシャトルバスが運行されることがあります。
8番のりば: 降車専用のりばです。

北レーン

主にジェイ・アール北海道バス、北海道中央バス、夕張鉄道が使用します。江別方面や札幌都心方面への路線が多く発着します。

9番のりば: 啓成高校前行きの路線や、大麻駅を経由して野幌駅北口へ向かう路線、厚別東方面の地域内循環バス（このっぴー）などが発着します。江別市街へ向かう路線もここから発車します。
10番のりば: 森林公園駅を経由する開拓の村方面や、大麻駅を経由する道立図書館前、大麻11丁目、野幌駅北口、江別駅、江別市立病院方面など、江別方面への主要路線が発着します。また、情報大学前や野幌運動公園へ向かう路線もここから発車します。
11番のりば: 白石本通を経由して札幌駅前へ向かう路線が発着します。
12番のりば: 夕張鉄道の路線が発着します。野幌若葉町・江別駅経由であけぼの団地方面、南幌町方面、学院大正門前・文京台南町経由で文教通西方面、白石本通経由で札幌大通西3丁目方面への路線があります。
13番のりば: 東川下を経由して南郷7丁目駅へ向かう路線や、厚別東方面へ向かう路線、森林公園パークタウンを経由する森林公園駅方面、小野幌小学校を経由する白石営業所・白陵高校方面への路線が発着します。
14〜17番のりば: 降車専用のりばです。

路上停留所

ターミナル建物の外の路上にも停留所が設置されています。

厚別ふれあい循環バス: 札幌観光バスにより運行されており、JR厚別駅やひばりが丘駅方面への循環路線として地域住民の移動をサポートしています。
西口のりば: 北海道バスやエルム観光バスにより、北海道ボールパークFビレッジへのシャトルバスが運行されています（イベント開催時など）。

新札幌バスターミナルは、鉄道駅との連携により、札幌市東部および周辺地域における広範な移動ニーズに応える重要な交通拠点としての役割を担っています。

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